Ry Cooder

久しぶりにライ・クーダーをいっぱい聴いた。彼についてはもう、沢山の人達が山ほどの情報を提供してくれているので、今更何も云うことはない。それに僕は彼の追従者でもないし、適当なことも言えない。

だが、結構早いうちから注目していたミュージシャンであることは事実だ。最初のアルバムがリリースされたのが1971年の12月ということだが、その頃すでに手に入れて聴いていた、と記憶している。

何故購入したかはよく覚えていない。ジャケ買い、というほどでもないし…。でも聴いてしびれたことは確かだ。

スライド・ギターの響きや、独特の唄、そのスタイル全てがオールドタイム、ブルースを越えてすでに彼独自の音楽だった。

そして、彼を通してブルース・マンドリンのヤンク・レイチェルを聴き、ジョセフ・スペンスなども聴き始めた。テックス・メックスにも憧れた。

フラコ・ヒメネスのアコーディオンにもしびれたし、グレート・アメリカン・ミュージック・ホールのライブ盤は擦り切れるほど聴き入ったものだ。

それにチャンプルーズの大ヒット曲で聴くことが出来るスライド・ギターにも涙がでるほど感激したものだ。

いろいろ調べてみるとアフリカのマリ出身のミュージシャン、アリ・ファルカ・トゥーレとのアルバムが出てきたが、アリはしばしばブバカル・トラオレと一緒に演奏している。

このブバカルという人。実は僕はカナダで一緒にステージに上がったことがあるのだ。その時はデビッド・リンドレーも一緒だった。リンドレーはライ・クーダーともつながりが深い。

ともかく、ブバカルはフランス語しか通じないので通訳がいろいろ僕に説明してくれた。そして、僕の横でほとんど眠るようなスタイルでギターを弾いていた。彼の連れてきたアフリカン・ドラムの人、それにリンドレーと一緒にやっているワリー・イングラム、ティム・オブライエン、ダーク・パウエル、パディ・キーナンやニーブ・パーソンズもステージ上にいて、もうぐちゃぐちゃだったが。

そう、そこでほとんど眠っていたかと思ったブバカルは、自分の出番が来るとAminorだけで何万人もの人を踊り狂わせた。まるで三上寛だ。違うか…。

そんなこともライ・クーダーを聴いていて思い出したのだが、またしばらく彼の音楽が頭から離れそうにない。