8月20日 (日) 7時起床。曇りのち雨のち曇り。
外を見ると、ジョギングをしている人、ウォーキングをしている人、犬の散歩をしている人、それぞれに日曜の朝を楽しんでいる。
ほとんどの人が昨夜、飲み過ぎているんだろうけど。
歩いている人は本当に寒そうだ。見た感じ10℃くらいか、それを下回るくらいかもしれない。
寒いところの人の方がよく飲むのかな。いやいや、九州の人も、沖縄の人もよく飲むし。やっぱり人それぞれなんだろう。
とにかくお酒をよく飲む人にとっては、この国を訪ねるということは相当価値のあることだ。
僕らのようにほとんど飲めない人間にとっては、あまりにもみんなが「なんか飲むか?」と訊いてくるので断るのが大変だ。
特に大きなセッションの最中だと、人並みをかき分けてトイレに行き、また人並みをかき分けて席に戻る、という動作をしたくないので、
できるだけ水分は控えておきたい。
見ていると、4時間ほどのセッションの間に普通によく飲む人があけるビールは、パイントグラスで6杯くらい。もちろんセッションの前も、終了後も
飲んでいるので、例えばフェスの間のAndrewなんか軽く15パイントいっているだろう。
特に彼の場合、食べ物に対する執着は全くない。冷蔵庫の中はスッカラカン。食べるものは自分で作ったハムサンドだけ。それでも最近野菜なんか食べるように
なっている。
初めてアイルランドを訪れた’99年頃、あまり毎日、肉、また肉だったので、まだグローサリーストアをやっていた姉のマリーさんの店で野菜を買おうとしたが、
これ、というものがなかった。そこで彼に「野菜ジュース」みたいなものが欲しい、と言ったら「そんなものアイルランドにはない」と言っていた。
もちろん都会に行けばあったのかもしれないけど、それから数年してAndrewの家の斜め向かい辺りにヘルスフードの小さなお店ができていた。
彼は行ったことがないだろうけど。
この国の人間にも健康指向というものがかなり浸透して来ているようにも見える。
それでも’80年代のバージニアと今のTullaとはほとんど変わりがない。それがまた嬉しいところである。
今日は用事でゴールウェイの街まで出るが、なんだかすごく寒そうだ。ここから街までは歩いて30分くらい。
一生懸命歩けば暖かくなるかもしれない。
結局雨が降って来た。雨の中を歩いて和カフェまで。
昨日着いた京都大学医学部の留学生の男の子を連れて、街を案内する。それが用事だったのだが、アイルランドお決まりの雨。
まだ着いたばかりで体温調整ができていない彼も雨の中で寒そうにしていた。
いくつかのお店に案内していると、観光客然としたおじさん2人が声をかけて来た。なんでも飲むためにアイルランドに旅行に来たという。
話を聞くとアイルランドだけではなく色々回って、帰りには北京にも寄るらしい。乗り換えの関係上か。
彼らの旅行の責任者ともいうべき仲間も呼んで総勢6人で最寄りのKings Headというパブに飲みに行くことになった。
世代は僕と同じくらい。
みんな教職についていた人たち。ちょっと笠木透を彷彿とさせるような人柄で、なかなかいいお話をたくさん聞かせてもらった。
どこか引き込まれる話もさることながら、なかなか聞き上手なところも気持ちのいい3人だった。
ついつい3時間近くも話し込んで楽しい時を過ごさせていただいた。
あとちょっとスコットランドにも寄って行くらしい。旅慣れているとはいえ、3人の安全を願って雨の上がったソルトヒルの海沿いの道を歩いて帰った。