2018年アイルランドの旅 23 エニス

87日(火)晴れ。現在の気温10℃、今日は日中も20に達しないようだ。

ダラウに乗せてもらって、一路エニスへ。彼はこれから釣りに行くと言っていた。西の方に来ると少し寒々とした曇り空になって来て、時折小雨もぱらつく、絶好の釣り日和のようだ。

エニスにお昼前について彼にお礼を言って別れて、すこし腹ごしらえ。

僕なら、失敗したので捨てるようなスクランブルエッグをコーヒー屋さんで食べた。コーヒーだけはどんぶりのような大きな入れ物になみなみと入っていたので得したような気分。

早速アンドリューに連絡。夜セッションで会うことが決定。

友人の村松ゆかりさんが作ってくれた、僕とアンドリューのお揃いのシャツを渡すのも大事な用事。

ところで今日、トミー・ピープルスの葬儀がここ、エニスであった。

そんな日にエニスに出向いたのも偶然。

そしてセッションで一緒になったブズーキのヴィンセントは、前にフィークルの帰りにタラ(アンドリューの家)まで夜中に乗せてくれた、アメリカ人のヴィニーという女性のご主人だった。世間は狭い。

戻って来たらアンドリューから新しいシャツを着た写真が届いた。

タイトルはAndrew Shirotaだったので僕も着てJunji McNamaraとして送り返しておいた。

寝る前に行きつけのCiaransに行ってギネスを飲んだ。今日はこれで決まり。

88日(水)曇り。いかにもアイルランドらしく、寒々とどんよりした天気だ。

今日一日は観光にでも行ってゆっくりしてみよう。

昨日から考えていたことで、もし天気が良かったらせっかくだからモハーの断崖にでも行ってみようと思っていたのだ。

早朝は曇っていたが段々晴れ間も出てきたし、やっぱり行ってみることにした。

僕は初めてアイルランドに来た時にアンドリューに連れて行ってもらってから数回行っている。

初めての時はその辺に車を止めて勝手に入って行って、断崖絶壁に柵もなく、怖くて怖くてとても覗き込むことができなかった。

でも、その素晴らしい光景に目を奪われたものだ。

2回目の時にはアイルランドがユーロ圏になり、突然ゲートができて4ユーロとられるようになってアンドリューも驚いていた。

今回調べて見たら8ユーロだったので時代を感じる。

そして、時期もあるのかもしれないが、初めての時は人はパラパラとしか居なかった記憶がある。お土産やさんもなかったような気がする。

今はちゃんと柵もできていて多くの人たちで賑わっているが、柵のないところもあり「あんた、よくそんなところで写真なんか」という人も多く見かける。

お土産やさんものぞいて見たが、観光地によくあるものとなんら変わりがない。

しかし天気さえ良ければ一見の価値は十分にある。今日は非常に良かった。風がきつくてちょっと寒かったがそれはいつものことだ。

戻って来て午後9時から行きつけのCiaransに行って演奏させてもらった。

偶然にも今朝、モハー行きのバスを待っている時、3月にバスの中で会った若者と一緒になり、今晩の予定を話したら、是非一緒に演奏したいし、日帰りでゴールウエイに行く予定なので帰って来たらのぞくよ、といっていた彼が顔を出してくれたので一緒に11時半まで演奏した。

ホイッスルをメインに演奏する彼は南米のチリ出身。リムリック大学で勉強している、なんと偶然にもアレックの友達だった。

そして、やはりいい感じで吹く。基本的なレベルが、体格が、全て違う。

もう一人。カウンターで飲んでいた若い男が急に「あ、その曲知ってる」という感じでティンホイスル片手にすっ飛んで来て吹いたが、これもなかなかのもの。丸太ん棒のような腕と驚異的な胸囲で吹くがそこそこ上手い。それに知らない曲はじっくり聴いている。

ただの酔っ払いではない。ちなみにCiaranの義理の息子ということだ。

さらにCiaranが奥からバウロンを引っ張り出して来て、最後まで楽しい時を過ごすことができた。