mareka+junji 1st Album Keep Her Lit!

内藤希花&城田純二のデュオによるファーストアルバム。
トラディショナル アイリッシュミュージックを基盤に、オリジナル作品、ブルーグラスなども収録した、聴きごたえある一枚。

本作品は完売いたしました。ありがとうございました。
今のところ再販の予定はございません。何卒ご了承くださいませ。

Notes

“Musically and personally a pure joy with an age difference between them that disappears in their duets, being brought together by the excellence of their music.”

卓越した彼らの音楽性に、当然ながら、音楽的にも、また人間的にも、ふたりの世代の違いを感じさせる事なく、純粋に愉しむことのできるデュエットだ。

Breanndan O Beaglaoich

“A superb duo, with a great understanding of music. They play with soul and vitality, and all you would wish for in great music.” “Junji Shirota is one of the finest musicians I have ever met, and anytime I get a chance to play with him, its a real joy.”

ずばり、“音楽に精通したミュージシャンによる豪華デュオ”。魂とバイタリティーあふれた演奏に誰もが虜になるだろう。 じゅんじは、私が会った数々のミュージシャンの中でも、非常に優れたひとりであり、私は、彼と一緒に演奏できることが愉しみで仕方がない者のひとりなのだ。

Frankie Gavin

About "Keep Her Lit!"

城田純二 + 内藤希花 デュオアルバム
「Keep Her Lit !」
2011年11月16日発売
¥3,000
紙ジャケット ライナーノーツ封入

おかげさまで完売いたしました。
ありがとうございました

 

城田純二 + 内藤希花 デュオアルバム

「Keep Her Lit !」

  1. Faraway Waltz / Trip to skye …waltz
  2. The Maids of Selma / Coloraine Jig / Mouse in the Kitchen …jigs
  3. The Girl Who Broke My Heart / Paddy Ryan’s Dream / The Boys of Malin …reels
  4. The Banks of Suir …slow air (guitar solo)
  5. Jackie Tar / Golden Eagle …hornpipes
  6. 夜汽車 / Ookpik Waltz …song and waltz
  7. Teetotaler’s Reel / Whiskey Before Breakfast / The Virginia…reels
  8. Garech’s Wedding / Kid on the Mountain …slip jigs
  9. Planxty Hewlett / Give Me Your Hand …O’Carolan / O’Cathain
  10. Jenny’s Welcome to Charlie / Rakish Paddy ”Donegal setting”…reels
  11. Inion Ni Scannlain …slow piece
  12. 旅立つ前に / Calliope House …song and jig
  13. An Drucht Geal Ceoidh (Foggy Dew) …air
  • Guest Musician : 河合徹三(Bass 6. 7. 8. 10.)
  • Jacket Photo : 吉田恒星

Liner Notes

1. Far Away Waltz / Trip To Skye

1曲目はMary’s Waltzとしても馴染みが深い曲です。
なぜMaryなのか、といいますと、‘95年頃でしたか、フランスから来た美貌のティンホイッスル奏者がセッションで皆の注目を浴びてこの曲を吹きました。サンフランシスコのパブでのことですが。その彼女の名前がMaryだったのです。彼女もタイトルを知らなかったので、いつしか人々がこんな名前でこの曲を呼び始めました。
2曲目はJohn Whelan(アコーディオン)のペンになる曲。Skyeはスコットランドの北西にある小さな島です。

2. The Maids Of Selma / Coloraine Jig / Mouse In The Kitchen

Mick Moloney(バンジョー)Emer Mayock(フルート)らの演奏から覚えた曲で、日本のアイルランド音楽愛好家たちには割と人気があるようです。
2曲目もとても日本人好みのメロディーだと思います。 次はフィドラー、Colin Farrellの作。

3. The Girl Who Broke My Heart / Paddy Ryan’s Dream / Boys of Malin

1曲目と2曲目は共に同じようなbパートをもっているせいか、このセットで演奏する人は結構います。 3曲目も有名な曲ですが、bパートにおけるF#マイナーのコードに注目してください。
勿論、Aのコードのままでもいいのですが、そのままでは単調になってしまい、3回、4回とくりかえすと、つまらない曲に聴こえてしまいます。これはあくまで僕の意見ではありますが、まれかも今までは“なんとつまらない曲だろう”と思っていたそうです。しかし、このコードワークによって、“その思いが払しょくされた”ということからもふたりの音楽に対するセンスというものが非常に近いと感じます。       

4. The Banks of Suir

20世紀初めに Francis O'Neillによって採譜されました。
因みにSuirはアイルランドのWaterfordのあたりを流れる川です。
僕はこの曲をDale Russのフィドルプレイから学びました。

5. Jackie Tar / Golden Eagle

1曲目はEamonn McGivney’sとしても知られていますが、bパートは明らかに違います。こういうことはよくあることなので、あまり気にせず、それでも演奏者としてはどちらも知識のなかにいれておく、というのがいいことでしょう。
2曲目は非常に難易度の高い曲です。ブルーグラスでもよく演奏されます。

6. 夜汽車 ( Ookpick Waltz )

岐阜県の中津川で活躍するフォークグループ、我夢土下座の、故宮川良文さんが詩を書き、同じグループで今も歌っている田口正和さんが曲をつけました。故坂庭省悟が素晴らしい歌声でよく歌っていました。彼のようにはなかなか歌えないけど、素晴らしいフィドルの音色と旧友である河合徹三さんの暖かいベースに包まれて気持ちよく歌えました。
僕はこの歌に、カナディアンワルツの名曲をくっつけてみました。

7. Teetotaler’s Reel / Whiskey Before Breakfast / The Virginia

絶対禁酒主義とも取れる1曲目に対して、寝起きの一杯、という2曲目。3曲目のVirginiaはアイルランドのカウンティモナハンにあるVirginiaのことらしいのですが、ブルーグラスの演奏家たちにはあまり馴染みがないようなので、多分それは有力な説ではないかと思われます。

8. Garech’s Wedding / Kid on the Mountain

1曲目はPaddy Moloneyのペンになる曲です。そして、6パートヴァージョンの2曲目(普通は5パートで演奏されます)
3パート目が一般的ではありませんが、O‘Neillの1001(楽譜集)では、このパートを6番目に持ってきています。僕らは3番目に持ってきました。これはDale Russから習った手法です。

9. Planxty Hewlett / Give Me Your Hand

いわずと知れた O’Carolanを2曲と思っていましたが、2曲目はRuan Dall O’Cathain作だという説もあるようです。どちらも結婚式でよく演奏されるものですが、特に2曲目は花嫁と花婿が二人でワルツを踊る、というシーンに使われます。

10. Jenny’s Welcome to Charlie / Rakish Paddy ( Donegal setting )

とても難易度の高い曲を2曲選んでみました。 1曲目は、若かりし頃のEileen Iversが残したレコーディングでよく耳にしたものですが、なんと美しいメロディではありませんか。
くずせばいくらでもくずせるようなものでも、トラディショナルに出来る限り忠実に、かつ自分なりの解釈をすこしだけ入れさせていただく、ということが僕ら二人の信条です。
2曲目は同名の曲が映画「タイタニック」で使われていましたが、ここではドニゴール地方のスタイルで演奏しています。日本ではこのスタイルで演奏する人に出会ったことはまだありません。

11. Inion Ni Scannlain

超人気バンド“Lunasa”の元ギタリストDonogh Hennessyによって書かれた美しいプロポーズチューン。僕らが直接彼にレコーディングの許可を求めたところ、彼はとても喜んでくれました。是非君たちでやってくれ、と。

12. 旅立つ前に / Calliope House

Boys of the LoughのDave Richardsonの名曲と城田のオリジナルソングを組み合わせてみました。

13. An Drucht Geal Ceoidh ( Foggy Dew )

古くはEugene O’Donnellの演奏で覚えた曲ですが、Brendan Begleyが僕らのために、ケリーの山々と大西洋を見ながらこの曲を歌ってくれました。
「この、そよぐ風、うちよせる波の音、壮大な山々、緑の丘…すべてが音楽だ。音楽は人が奏でるものではあるけれど、それは自然からの恵みだ。そっと目を閉じて、耳を澄ましていると、身体でそれを感じることができるんだ」
僕らにとって一番大切なことを教えてくれた彼のことを想い出して…。

Profile

Mareka & Junji ( 希花&純二)

2009年春の出逢い以来数回の共演を経て2011年初頭より、本格的にデュオとしてスタート。 どこまでも非の打ちどころのない、トラディショナル・アイリッシュ・ミュージックを基盤とした彼ら独自の音楽作りを目指している。
純二・61歳、希花・24歳(2011年秋現在)という年齢差からそこはかとみえる生活感の違い(!)とは裏腹に存在する音楽観の酷似から誕生したデュオである。
レパートリーとしては、1960年代のフォークミュージック、クラシック、ポップス、アパラチアン・オールドタイミー、ブルーグラスなどを取り上げているが、真にエンターティメント性溢れる、骨太のトラディショナル・アイリッシュ・ミュージックは、今現在日本に於いて、彼らの演奏以外で耳にすることは、なかなか出来ないであろう。