今回は金海、進藤の両氏を迎えての今年最後のコンサート。
折からの台風21号も近づき、天候のことが一番気がかりであった。
雨くらいは避けられないが、風も一緒に吹いてしまうと「今風の中」もしゃれにならない。
果たして…確かに少しの雨は降っていたが、台風はまだ沖縄あたり。
僕らにとってはそんなに悪い条件ではなかったようだ。
「私を待つ人がいる」のイントロのマンドリンは金海君ならではのサウンド。確かにあの‘72年の時よりは楽器の鳴り方が違うかもしれないけど、そのタイミングとタッチは独特なものがある。
いろいろな歌を皆さんにも唄っていただき、懐かしいひと時を過ごせたと思う。でも、懐かしいだけではいけないので、フィドル、アイリッシュハープ、コンサーティナで内藤にも参加してもらい、新たなレパートリーも、新たなアレンジも加えてみた。
曲自体は昔からやっていたものでも今の自分たちができるアレンジを考えるのは楽しいことだ。それに緊張感も生まれる。
この2日間のためにいろいろとメールや電話でやり取りした成果もかなり発揮できたと感じる。
金海君も進藤君も僕が驚くほどの完成度で仕上げて来てくれた。
それでもステージは魔物、と言われるのだ。何が起こるか分からないし、それがまた僕らにとっても、また聴いていただいている皆さんにとっても楽しいものだ。
ナターシャー・セブンは常にそんな風にステージを創り上げてきた。
みんなが仲良しで、それでいてライバル。そして目標にむかってひとつになっていく。そんなステージをプロデュースしていただいたサウンドポートのスタッフ、そして吉野町市民プラザのスタッフに感謝いたします。
サウンドエンジニアとして来ていただいた古くからの友人、岩井君と彼のスタッフの方にも感謝いたします。
次いで22日は三島でいつものアルマジロ君が頑張ってくれた。
彼のバンド「RE Take Ramblers」のメンバーがオープニングアクトを担当してくれて、大いに盛り上げていただきました。
ほとんどがナターシャー・セブンからのレパートリー、という彼等だが、こういう人達にずっと支えられてきたんだな、ということを素直に感じることができる素晴らしい歌と演奏でした。
そしてこちらもお馴染み、櫻井航君が素晴らしい音をつくりあげてくれました。
依然として雨は降っているが、台風はまだまだ南の遠いところ。
それでも搬入、搬出の時には雨があがっているというなんという運の強さ。でも、これって皆さんのおかげです。
遠くからも多くの人が駆けつけてくれました。どちらの会場も皆さんのお顔がよく見えました。皆さん、それぞれに良いお顔をしていました。
本当にありがとうございました。