Mareka&Junji in 小田原

今日の音楽会は、去年、アイルランドで共にフェスティバルや、セッションを巡り巡った早野さんと古矢さんのお二人の熱意で開催された。

僕らの音楽を仕事のお仲間や、上司の方や、親しいお友達に是非聴いてほしい。そして自分たちも愛してやまないこの音楽と、遠く離れたアイルランドに思いを馳せて欲しい、という彼女たちの情熱に僕らも動かされたわけだ。

とても真面目な人達で、この伝統音楽との接し方もとてもよく理解しているし、アイルランドにも10年もの間足を運び、その文化を体験してきている。

そして熱い思いを持って今回、多くの人を集めてくれたことに脱帽だ。来ていただいた人達も、ほとんどが僕らのことを知らない人達だっただろうが、みんなの瞳が輝いているように感じた。

まさに彼女たちを介して会場がひとつになっているようだった。そんな中で僕らも緊張しながら(僕は、かな)気持ちよく演奏することができた。

久しぶりに「別れの唄」を歌ったり、「ウォーター イズ ワイド」のリクエストにちょっとだけ応えてみたり、難しいシチュエーションだと思ったが、皆さんに助けていただいた感もある。

もし機会があればまた皆さんにお会いしたいものだ。

早野さん、古矢さん、そして名もない僕らのためにお時間を割いて足を運んでいただいたみなさんに感謝です。

会場の「スパッツ」というお店のオーナー、福田さんをはじめ、スタッフの方たち、ありがとうございました。

Mareka&Junji with松田Ari幸一   西尾 大阪 京都 4月17日~19日

今回は久しぶりのありちゃんとのツアー。去年の夏、アイルランド滞在中に驚かされて、それから一度だけ様子を伺いに行って、また久しぶりにお会いしたが、かなり体の方も回復されているようで、今までと変わらない演奏を聴かせてくれた。

先ずは豊橋で待ち合わせ、みんなの友“たけちゃん”の車で西尾に向かう。彼はそのまま仕事に。

西尾は手嶋君の計らいで、いつもの「音楽衆館MJホール」オーナーの山里さんは本当にプロ、アマを問わず、音楽を奏でる全ての人達にこのホールを気持ちよく使わせてくれるので、僕らもそのご厚意に応えなくてはいけない。音楽を愛する全ての人の見本となるような人だ。

コンサートも手嶋君と彼の仲間たちが頑張って沢山の人を集めていただいたので僕らも嬉しかったです。

来ていただいた方と彼らに感謝の一日でした。

一晩、常滑の「猫と金魚の会」のお宅にお世話になり、すごくおおきな苺や、美味しいスープ、アサリごはん等々、いっぱいいただきました。岩橋さん、ありがとうございました。

そして、朝、手嶋君の車で大阪へ。

なんでも今日の会場、オッピドムの音響は手嶋君が手掛けたそうだ。そんなこともあり「今富君に会えるんだったら俺、行くわ。イッヒッヒ」といつもの手嶋節が炸裂。

オッピドムもいつものように沢山の人。今年のはじめ、台所でいつもお料理を作っていただいた平岩さんの訃報をアイルランドで聞いて驚いたが、今富君も彼女の分まで頑張っているようだった。彼の奥さんが台所を切り盛りして皆さんに喜んでいただいたようだ。

オッピドムは永久に不滅です。これは巨人だから大阪には適さない言葉かな…。でも本当にそんな感じのオッピドム。

足を運んでいただいたみなさんに感謝。

さて、最終日は京都の都雅都雅。いつもの仲間、いつもの笑顔に囲まれて。でも何故か緊張してしまって、エンジンがかからないまま終わってしまったような。

それでもアリちゃんのオレンジ・ブロッサム・スペシャルは炸裂。僕も久しぶりにバンジョーで参加。

希花さんが一生懸命、僕とアリちゃんの訳の分からないおしゃべりをまとめ上げる、という3日間のツアーだった…ような気がする。

特に京都では某放送局の司会者(やらせなし)のような雰囲気を醸し出してくれていたので、それはそれで「あり」だったかな。

また、次に3人でやる時はもっと多くのレパートリーを取り入れて頑張ってみるつもりだ。

都雅都雅のスタッフと、来ていただいたみなさん、昔の仲間たちに感謝です。

 

Mareka&Junji Birdland Café

天気予報は昼から雨。それが、このところずっといい天気なのに、この日曜日だけ何故か雨、という信じられない予報だった。

しかし、ふたを開けてみれば、全く雨には降られなかった。それどころか、薄日が差してまぁまぁの天気、ということができる。

早速バードランドの近くで花見。高見さんも一緒に川沿いに咲き誇る桜の花にしばし見惚れる。

去年、コーマック・ベグリーが桜の花を見て「これは1か月くらいは咲いているのか」と訊いていた。

「これは、ほんのちょっとの間だけ咲いて、はかなくもひらひらと散ってゆく。花の命は短くて…」分かるわけがない。

でも、意外と大自然の落とし子、分かったかもしれない。

なにはともあれ、美しい桜もまだまだこれから花開きそうだ。

ライブは、最近希花さんがよく聴いているブリタニ―・ハスのフィドル・チューンでスタート。彼女はカリフォルニア生まれのオールド・タイム・フィドラーだ。

そのまま、Limestone RockとHumours of Loughreaを続ける。曲名、その曲の成り立ちは僕にとってはとても重要なことだ。

自分の演奏する曲のタイトルや謂れを知らずしてアイリッシュ・ミュージックもあったもんじゃない。

常にそこは真剣に考えている。

次にBlowzabellaで覚えたAndy Cuttingの美しいワルツなどを演奏して、1部の最後はFather O’Flynn(Jig)からリール・セットへ。

このセットは希花さんならでは、という感じだろう。細い腕で弾きまくる。本人、最近奮起してジムに行き始めた。

まず最初に筋肉量を測ったら…本人に訊いてください。

2部はバンジョーとハープでスタート。次はフィドルとバンジョーでフォスターの曲。いくつかのアイリッシュ・チューンの後、久しぶりに「のばらと鳩」を歌った。そしてこれも久しぶりにMischief Annealを。

今日はアイリッシュ・チューンをメインに構成してみた。普段、あまり音楽会で演奏しない曲を中心に、ということだったがたまにはいいかもしれない。

なんとか僕の的外れなトークに対する、希花さんの鋭い突っ込みでみんなも楽しんでくれただろうし。

オーナーの藤森さんにもいつもお世話になっているし、今回、先日僕らの動画を撮影していただいた佐谷さんも駆けつけてくれた。

僕らも久しぶりにみなさんの前で演奏したが、こうして支えてくれる人たちに大いに感謝したい。

みなさん、本当にありがとうございます。

11082203_672291852899435_3754775997312667318_o高見さんと桜の前で。希花撮影。

 

 

Mareka&Junji 紙ヒコーキ35周年記念コンサート 2015年2月8日

紙ヒコーキというのは、名古屋地区で長年に渡って活動を続けているフォーク・グループである。

リーダー(かな?)の早川好幸さんからのお話で、彼らの35周年を共にお祝いすることになった。

彼とは4年ほど前から親しくさせていただいているが、故坂庭君とも親交が深い、フォーク・ソングをこよなく愛する男だ。

当日は朝早くから用意のために走り回っていた彼。もちろん彼の奥さんも、仲間たちも、かなり忙しい思いをされたことだろう。

あいにくの雨でスタートしたこの日だったが、始まる頃には少し晴れ間も見えてきたりして、多くの人達が彼らの記念コンサートをお祝いするために足を運んでくれた。

彼の息子さんが近く結婚されるということで、一際若いカップルとして客席に見えていたのが印象的だった。

紙ヒコーキはこれからも仲間をいっぱい作りながら、まだまだ活動を続けていくことだろう。

皆さんお疲れ様でした。

Mareka&Junji with Oppi今富

1月24日から2月1日までの長いツアー。オッピドムの今富君の計らいで、各地の熱い思いをもった方たちとの出会い。そして今富君の唄に対する情熱。そのすべてが心地よい旅でした。

奈良、大阪、神戸、明石、淡路島、岡山、大分、今治 高松 各地のみなさんありがとうございました。

淡路島では主催者の田頭さんが急逝されたこともあり、僕らが果たして行っていいものだろうかと迷いました。

それでも奥さんをはじめ、多くの方たちが田頭さんの思いを継いで、コンサートを開催することを決断してくださいました。ひとえに田頭さんのお人柄のおかげだと思います。

ありがとうございました。

簡単ではありますが、今回のライブレポートはこの辺で。あまりに沢山のいい思い出を頂いて、今富君に、後輩の木内君に、そして各地の皆さん全てにお礼が言いたいのですが、上手いことまとまりません。

今富君とは、5月にも彼の企画によるコンサートでご一緒させていただきます。そちらも楽しみにしていてください。

本当にありがとうございました。

誕生日コンサート

2014年、12月30日。忙しい中、来ていただいてありがとうございました。都雅都雅のスタッフのみなさん。年末まで働かせてすみませんでした。こんな日に生まれてしまったのでみなさんに大変な思いをさせて申し訳ないです。

最後の“チャップリン・イン・ニュー・シューズ”まで、付き合っていただいて感謝です。

みなさん、どうかご健康で、また素晴らしい1年を過ごしてください。

今年1年、僕らのコンサートに足を運んで下さった方々、そして気持ちよくサポートしてくださった皆さんに心から感謝いたします。

Mareka&Junji Gallery K 池袋

12月21日。1週間前の天気予報では傘マークがついていたが、やっぱり晴れてくれた。

今年も雨に会ったのは2回くらいだった。アイルランドでさえも、過去にないくらいの晴天続きだったが、来年はどうなることだろう。

この日のコンセプトは、一応「クリスマス・コンサート」僕らの知る限りでは、最もお料理に精通している人のうちのお一人、稲見さんにパンを焼いてもらった。

それと、僕らがアイルランドから買ってきた紅茶と、北アイルランドでしか手に入らないと言われた「アイリッシュ・クリーム・コーヒー」

ま、これだけあれば、音楽も付いているお茶会と言うこともできるだろう。

まず、Air Tune~La Coccinelleでスタート。続いてジグでPaddy Fahey/Castle Town Connor/I Ne’er Shall Wein Her最後の曲は最近希花さんがコンサルティーナでやっているものだが、今日はフィドルで。

夜汽車を歌ってから、Ceilier/Carraroeのリール・セット。

ハープでBarndance/Jigへ。Anna Foxから突然のBoys of Ballysadare/Sean Sa Ceoへ。最後に初めてオクターブ・マンドリンを使ってのLoftus Jones,ここまでで1部終了。

2部ではクリスマス・メドレー。1年に1回しかやらないのでなかなかパキッとできないが、なんとなくクリスマスの雰囲気はでたかも。

そのまま最近よくブルーグラス畑の人達がやっているAngelina The Baker。

ここで希花さんのお友達でシンガーのまりさんに登場してもらい、Down By The Salley Gardensを歌ってもらった。普段はピアノの弾き語りなので、ギターとハープでは大変だっただろう。どうもありがとう。

続いてStrayaway Child/Lady’s Fancy。アイリッシュとブルーグラスのメドレーだ。

そして、わずか3日ほど前にコンサルティーナのレパートリーとして取り入れたRolling WavesからThe Cuckoo。

最後にEaster Snow/Road to Errogieで締めくくり。アンコールにはShenandoah/Caliope Houseで無事終わり。

Gallery Kも素敵な場所でした。ありがとうございました。

稲見さん、本当に美味しいパンをありがとうございました。

また、この忙しい年末に足を運んでいただいたみなさん、どうもありがとうございました。メリー・クリスマス、そして良いお年をお迎えください。

 

Mareka&Junji with栩木“Nobi”伸明(先生)

朝からいい天気。でもすごく寒い。アイルランドで寒さに慣れてしまった僕らは、11月でもコートなど着ていなかったが、さすがに寒くなってきたようだ。

この日、12月5日、栩木先生との“アイルランド音楽とモノ語り”の第2回目の会を主催した。

普段の僕らの単独コンサートとは一味も二味も違って、きちんとしたアイルランドの歴史や、文学の世界を体験できる…そう、僕らにとってもいいチャンスなのだ。

僕らが初めて観光というか、見学に向かったトリ二ティ・カレッジのオールド・ライブラリーに展示されている“ケルズの書”に関する見事なまでの詳しい説明。まるで、その時代に生きてきたかのような語りは流石だ。

そして、ブライアン・ボルーに関してのお話。いわゆる“ブライアン・ボルーのハープ”というものに関してのお話。

それはそれは興味深いお話をいっぱい聞くことができた。

また、この夏、僕らがブレンダン・ベグリーに言われるがままに連れていかれた、ホース岬での1大イベント。大統領まで出席したそのイベントについても、北アイルランド問題の源となる詳しいお話を聞くことが出来た。

1部の最後には、この夏、僕らがレギュラーで演奏した“セント・ニコラス・チャーチ”についてのお話。

伝説のミュージシャンたちとの出会いのことをお話すると、さすがに音楽にも精通しているNobi先生。嬉しそうに頷いてくれる。

僕らが彼のようないわゆる“アイルランド文学の崇高なる学者”と一緒に、こういう会を開けるというのは、まぎれもなく彼の幅広い音楽知識にもよるものだ。

来年公開される、ケン・ローチ監督の“ジミー、野を駆ける伝説”という映画についてのお話。映画のなかでベン・レノンの姿が確認できるそうだ。

僕らの、この夏の出会いの中にチャーリー・レノンやモーリス・レノンがいたことも偶然ではないのかもしれない。

2部では音楽を聴いていただく。

The Connaughtman’s Ramble/Pull the Knife and Stick it Again/Jig of Slurs

Jackie Tarr/ Golden Eagle

Sunday’s Well

May Morning Dew/Sheep in the Boat/Gallowglass/The Cuckoo

Indian ate Woodchuck

Dodarebachi/Abbey Reel

Through the Wood/Mamma’s Pet

これらを演奏して栩木先生の詩の朗読で終了。そしてアンコール。

Father O’Flynn/Cranking Out/Tommy’s Tarbukas/Croocked Road to Dublin

思えば今日の会は栩木先生のお話の前に、1曲演奏した曲のタイトルがDublin Reelであった。

そして最後の曲がCroocked Road to Dublinだった。僕らも計画していたわけではなかったが美しくまとまったかもしれない。

その後の栩木先生の詩の朗読がまた素晴らしかった。「夜道、気をつけてお帰りください」という言葉に繋げるところもさすがだった。

ところで、僕はここで栩木先生と書いたりNobi(ノビ)と書いたりしているが、僕らにとっては本当にとても手の届かないくらいの人なのでどうしても先生、と言ってしまうが、ご本人の希望で「ノビと呼んでください」と言われると、恐る恐る「ノビ」と呼んだりもする。そうすると嬉しそうにしてくれるが、ついついお話をきいているうちにまた「先生」と呼んでしまう。

「いや、どちらでもいいんですが“ノビ”と呼ばれるとアイルランド・モードになれるんだなぁ」と、にこにこする姿は思わず頭でもなでてみたくなる気さくな人なのだ。

アイリッシュ・ミュージックを目指す人たちにも、彼の知識を得ることをお勧めする。そして本当にトラッド・ミュージック、伝承音楽とはなにかということを知ってほしい。 改めてそんなことを考えさせられる会であった。

休憩時間も多くの方の質問に丁寧に答えていただいた栩木先生に感謝。

そして、年の瀬、お忙しいところ、足を運んでいただいたみなさん、ありがとうございました。

Mareka&Junji with Dale Russ

Mareka&Junji with Dale Russ  根津教会  11月15日

去年の11月、DaleとTom Creeganのトリオで演奏してからもう1年が経っていた。あの時は希花さんが机にしがみついていたが、今回は晴れて3人で演奏できることとなった。

僕にとっては‘96年のJody’s Heavenからの旧友である。

フィドラーを探していたJack GilderにDaleの名前を出した時の彼の喜ぶ様は忘れることが出来ない。

それほどにDaleという人物は人望が厚く、素晴らしいフィドラーである。アメリカを代表するアイリッシュ・フィドラーのひとりであることに間違いはない。

彼を希花に紹介したのは、かれこれ4年も前のことだった。

今回は多くの曲を、コンサルティーナ奏者として参加してもらった。

ジグ、リールなどのレパートリーも増えてきたので、Daleもとても楽しそうだった。

また、ツイン・フィドルというのも非常に味があるものだし、僕は好きだ。

教会における音の響きにも彼はとても満足していたようだった。

とてもすがすがしい天気の七五三の日、来ていただいた皆さんに感謝します。

それと3人の友人が受付を手伝ってくれました。

佐々木君、稲見さん、門馬さん、お忙しいところどうもありがとうございました。

 

Mareka&Junji with Dale Russ  越谷おーるどタイム 11月16日

前日から、越谷のハンマー・ダルシマー奏者である高橋さんの家に宿泊させていただいた。奥さんの直美さんが素晴らしい手料理でおもてなしをしてくれる。

美味しいお酒とおしゃべりとが弾んで、ちょっぴりハウス・コンサートにも発展した。

僕らもやり出したらなかなか止まることが難しい。普段やらないセットなどを次から次へと演奏してみる。

それでも12時ころには眠りについた。これは15日の続き。

そして16日、朝からしっかり自家栽培の野菜を食べさせていただき、いい感じでおーるどタイムに向かった。

椋野さんご夫妻に会うのも1年ぶりだ。

ここのお店は実にリラックスして演奏できる。とはいえども、セット・リストはいつも通り作っていったが、かねてからの僕の希望でLord Gordonをツイン・フィドルで演奏してもらった。

Michael ColemanからKevin Burkeに至るまで様々な演奏を聴いてきた大好きな1曲だ。

そして、アンコールにその場で選んだのがJosefin’s Waltzだった。

終わってからセッション。コンサートを聴きに来ていただいた皆さん、そしてセッションに参加していただいた皆さんに感謝します。

椋野さんご夫妻、ありがとうございました。とてもいいお店でDaleも気に入っているようです。またお願いします。

高橋さんご夫妻もありがとうございました。もの静かなご主人と、まるで向日葵のような明るい奥さんの日常が垣間見れて楽しかったです。Daleも大工仕事が得意なこともあり、素晴らしいお家と自家栽培の野菜、そして両極端のようなお二人にいたく感動していた様子でした。

Daleはまた来年も日本にやってくるでしょう。そして各地で素晴らしい演奏と、悟りを開いたかのような温和な人となりを見せてくれることでしょう。

Dale Russに感謝。

Mareka&Junji 北島町創生ホール 11月9日

徳島県の北島町。ここで「北島トラディショナル・ナイト」として、このシリーズが始まったのは1997年、ちょうど僕が「ジョディース・ヘブン」で演奏していた頃だ。

代表の小西さんからお話を頂いたのだが、さかのぼること、2012年の5月6日、近江八幡に行ったときに、会場の西村さんから紹介していただいたことが今回につながったのだ。とても有難いことである。西村さんに感謝。

さて、初めて僕らの音楽を聴く人も多いだろうけど、これだけ長くやっているところだし、この手の音楽は充分聴きなれている人もたくさんいることだろう。

僕らはシーベッグ・シーモアーから入り、アンコールのバンクス・オブ・シュアまで、全17曲を演奏した。

CDに入っている曲は比較的少なくて申し訳なかったのだが、日々変化していくレパートリー、すでに二人で演奏する曲は軽く500を超えている。

その中で、今日のお客さんにいいだろう曲を何日も前から考える。このセット・リストなるものを作るのにはいつも苦労が絶えない。

喧嘩にもなりそうな勢いで意見を出し合うが、結局そんなに大きく変わるものでもない。

今回は小西さんからのリクエストで「フォギー・デュー」を演奏した。僕らが以前録音した「フォギー・デュー」とは別な同タイトルのもの。

元々Moorlough Shoreという古いバラッドに1916年の「イースター蜂起」を題材とした歌詞が付けられたものだ。

どちらのフォギー・デューも美しすぎるほどのメロディなので、僕らは二つをメドレーで演奏させていただいた。

そして、やはり僕らならでは、というものを残していきたいので「どだればち」と、この、フォギー・デューをミックスさせたものを歌わせていただいた。

これはアイルランドでパディ・キーナンとやり、今回もイデル・フォックスとやってきたものだ。

僕は常日頃思っていることだが、自分たちの音を創ることがとても大事で、しかしそこには膨大なトラッドに対する知識と探求心が必要なのだ。そこで初めてこういった伝承音楽を演奏する資格が得られるのではないだろうか。

ある若い人が言っていた。「アイリッシュ・ミュージックは面白いですね。次から次へと新しい曲が出てくるし、セッションも大変でしょう?」

彼にとっては伝統という観念がないようだ。

まず先人たちの音に耳を済ますような感性は持ち合わせておらず、格好良さそうな、新しいものにしか興味がないようだ。

この創生ホールに関わっている人達、小西さんをはじめ、川竹さん、田中さんたちは本当にびっくりするほどの探求心と知識を持っている。

こういう人達こそ本物だ。

創生ホールで演奏できたこと、そして皆さんに会えたことはとても嬉しかったです。

僕らも皆さんのように末永く、力強く生きていけたらいいな、と思っております。

ちょっとアイルランドみたいな雨の中、足を運んでいただいたみなさん、どうもありがとうございました。