何気なくカレンダーを見ていて、あ、もしかしてそろそろ木田ちゃんの事故があった日かな?ということに気がついた。
40年以上って凄いなぁ。
あの日、僕と省ちゃんは永さん、坂本九さん、そしてもしかしたら松島とも子さん等と一緒にどこかの離島コンサートに出掛けていた。
その帰りに飛び込んできたニュースだった。
ひょっとして最終日、大分空港に向かうホバークラフト乗り場で、だったかな。
省ちゃんと二人でずっと「嘘やろ」という結論をひねり出していた。
アメリカではHippo(カバ)というニックネームで呼ばれていた木田ちゃん。
新幹線の食堂車でカレーライスを注文すると必ずと言っていいほど3口で食べてしまう。
「こんな少ししかないんだ。見てろよ。3口で喰ってやる」と豪語していた。
タップダンスを習いに行っていて、その帰り。
半ズボンにタップシューズというスタイルがかっこ悪すぎて忘れられない。
だって、面倒くさいじゃん、とすっとぼけて言っていた。
なかなか独特な面白さを持った人だったなぁ。
ギターとかベースとか弾いたことがないのに「ちょっと待ってね。5分…よし、やろう」
と言ってレコーディングしてしまう。
「こういうものは雰囲気だから」とか言いながら、ちゃんと演奏してしまう。
今でもよく想い出すのがハワイでのレコーディング。
何故か、僕と彼と二人で「道」を唄う事になった。
一発録音だった。
イントロのギターに続いて木田ちゃんの口笛。もうその時点で笑いそうになってしまう。
なんかあの人面白い。
何度かやり直して…あれは夜だったなぁ。10時くらいに始めたかな。
やっと笑いも収まって、コリャ最後までうまくいくかな?と後奏にまで来て、木田ちゃんの一声「ハレル~^^♪」で大爆笑してしまった。「ハイ、やめ~」
しばし休憩したが、頭の中に彼のすっとぼけた「ハレル~」がぐるぐる回っている。
でも。気を取りなおしてなんとかお互い頑張った。そう、彼自身も自分の「ハレル~」がおかしかったようだ。
結局、終わったのが1時過ぎだった。
僕にとって木田ちゃんというと「ハレル~」だ。
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