昨夜、このすぐ近くに住み、バンジョーやマンドリンを弾いているという人物が訪ねて来た。何故そういうことになったのかというと、彼は遠いアイルランドから僕らのCDを注文して来た人なのだ。それも次から次へと。
そして希花さんのフェイスブックで、彼がこのキアラン君の家から車で10分ほどの所に住んでいるということが判明した。
キアラン君も「あー、知ってるよ」というし、ジョンも「長いこと会ってないからよろしく言っておいて」というし、やっぱりローカルだな、という感じだ。
なにはともあれ、もちろんプロで活躍した経験のある彼ではないが、もう聴くことのできないミュージシャン達とも接触のあった人だし、オールドレコーディングの収集家でもあるので、実にその道に詳しい。
そんな人に僕らのCDも集めてもらえるのは光栄だ。
彼がプレゼントだと言って、20~30年代のオールドレコーディングや、パブのセッションの録音をいっぱい持って来てくれた。
ここで聴くから値千金という感も否めないが、少なくとも常にこういうものには耳を傾けないといけないと感じる。
彼はもう70年以上この中で育って来ている。そんなことをひしひしと感じるおじいさんだった。
僕らがこの音楽を語るときには彼のような人(他にもいっぱいいるが)の存在を常に意識する必要がある。
というか、下手に語るべきではない、という気がする。40年や50年の経験では薄っぺらいのかもしれない。
今日もいい天気なので、近所のロバにちょっかいでも出しに行こうかな。噛まれないようにしないと…。
と思っていたらなんだか風が出て来てやがて雨が降って来た。とても寒く、冷たい雨だ。
ロバも雨宿りしているだろう…。