正義のゆくえ

ハリソン・フォードの映画のタイトルだ。

原題はCrossing Over

ずっと前にも観たことがあって、なんか「ずしん」と来た覚えがあった。

アメリカのいろんな不法移民、すでに法的に認められている移民、そしてその家族、友人などの人生を描いた、とても重い内容の映画だったが、何故いまこれだったんだろう。

ひょっとすると最近アメリカで起きている移民局の強制捜査が関係しているのかな。

副題にICE特別捜査官、とあるし、正にそれだ。

もしこのタイミングでこれを放映したとしたら、アホなTV界にも少しはまともな人がいるのかな?

しかし、この映画はほとんどの日本人にはピンとこないだろう。

2009年の映画らしいが、アメリカでもあまり評価されなかったようだ。

9・11のことも絡んでいたし、もちろんイスラムの家族もずたずたに引き裂かれ、韓国人の家族の悩みも、そしてメキシコ人の家族も登場する。

それぞれは全く無関係なままドラマは進んでゆくが、これはアメリカで暮らした経験が無いと、少し理解に苦しむ映画かもしれない。

映画の終わりは、冒頭に登場したメキシコ人の若い母親がアメリカとの国境近くで…おっとネタバラシになってしまうのでやめておこう。

沢山のメキシコ人と仲良くしていて一日中一緒に働いていたので、彼らの事もよく分かる。

何度も何度も懲りずに国境をすりぬけてくる。

そのたくましさには本当に驚かされた。

この映画では韓国系の少年も出てくるが、あ~一歩間違えばこういうやつもいたなぁ、というものだった。

ベトナム人はみんな難民だったが、メキシコ人はそのほとんどは不法だったんだろうなぁ。

ホセ…ホセ…ホセ…部屋の奥から次々に出てくる若いメキシコ人、ほとんどがホセだった。

日本人では「マサ」というのが圧倒的に多かったが、今では「ショウ」かな。

僕が居たころはベトナムから10年とちょっと。

ちょうどアメリカのベトナム介入について、いろいろとその悪い部分が語り始められたころかもしれない。いや、もうちょっと前からかな。

ベトナム戦争の映画はとても多かった。

そしてそのほとんどが、ソンミ村のことからヒントを得たようなアメリカ軍の悪行を映し出したものだった。

また最近のICEの悪行が取りざたされるのは何年先になるのだろう。

しかし、普通に忘れ去られていくんだろうな。