最近、想い出した曲があった。
1990年くらいに書き下ろしたバンジョー曲で「ダマスカスへの道」というもの。
何故想い出したかと言うと、このところのアサド政権崩壊のニュース。
ダマスカスがいきなりフューチャーされてきたからだ。
90年というと湾岸戦争の頃。
ダマスカスは当時あまりその名が挙がっていなかったが、ではなぜこの曲を思いついたかと言うと、それは聖書からだった。
新約聖書の使徒行伝第9章に起因する。
僕にとってその章はまるで大好きな映画「未知との遭遇」そのものだった。
サウロと言う人物が空から眼が見えなくなるほどの光を浴びせられるそのいきさつは正にあの映画そのものだった。
そのサウロなる人物(後にパウロと改名する)の向かっていた先がダマスコ、今のダマスカスだ。
そしてついでに「デザートストーム」という曲も書いた。
これは「砂漠の嵐作戦」という湾岸戦争の代名詞ともなった作戦をヒントにした。
中東というとやはり日本からはかなり遠い存在に感じる。
が、2003年になるとイラク戦争が始まり(これは第二次湾岸戦争と呼べるのかな)サン・フランシスコでも多くの人が戦争に反対するデモを起こし、僕の目の前でも結束バンドで手を縛り上げられて連行されていく人が一杯居た。
中東が身近に感じられた。
そして、アイルランドに出掛ける途中に立ち寄ったアブダビやドバイ。
ここじゃぁ神の存在を信じなければ生きていけないな、なんて感じてしまった。
今、またダマスカスの映像を見たりしていると、そんな事を感じてしまう。
これからこの土地はどうなっていくんだろう。