今日は、初めてジェームスという凄くでかい声で歌っているシンガーと話をした。
彼はVegaのロングネックを弾きながら街角で歌うストリートミュージシャンの一人。
前出のロビンと二人でなにやら話をしていた。
ピート・シーガーがこうやって弾いていた、なんていう会話を耳にして僕もなにか話をしたくなったのだ。
一度立ち止まって仲良くなってしまうと、彼、いつもいるから必ず顔を合わせることになる。
まるで商店街の「カレ~トテモオイシ~!ゴ~ヒャクゴジュウエン」みたいなもんだ。
でも、持っているバンジョーにちょっと興味があったので取りあえず話してみることにした。
「Vega?ピート・シーガーモデル?トラスロッドは金属?それとも木?」と訊くと気さくに「2本入っていて金属。これ、ディーリングなんだ」と嬉しそうに話す。
「そうか。僕もディーリングのVega持っているよ」
「ロングネックか?」「いやいや、ロングネックはペグに手が届かない」
なんていう話をした。
彼もそんなに大きい男ではないが、歌がメインなのでキーがE やFにするにはやっぱりロングネックだ。
しかし、そんなにでかくないのに声はとてつもなくでかい。
歌は往年のフォークソングからアイリッシュ・バラッドなど、ちょうどクランシー・ブラザースのような、ウィーバースのような、そういった雰囲気のものを歌う。
マイクロフォンなんか要らない深い声だ。
ちょっと調べてみたら、そのバンジョーもけっこう良い値段するのに、彼も少々の雨だったら平気で歌っている。
でも、さすがにかなり降っているときはいないかな。
先日はロビンが土砂降りの雨の中、マンドリンで歌っていた。
いかにアイルランド人といえども傘をさして歩くくらいの雨の中。
ジェームスのほうが少し常識人なのかな?