夕食後、あまりにいい天気になったので、近所の散策を楽しんだ。
老若男女、子供達、みんな太陽の光を楽しんでいる。もう夜8時になるが気持ちのいい夕方だ。
それでも日陰は風がかなり冷たい。
セント・ニコラス教会の横を通り過ぎたら、見た事のある人が電話をしている。
フランキーだ。
3ピースのスーツに身を包み、あっちへウロウロ、こっちへウロウロしながら話している。
電話が終わるのを待ち、声をかけてしばらく立ち話をしているとショーン(兄)が現れた。
実は10時からのセッションに誘われていたがちょっと遅いし、ギネスも半端じゃなく飲まされるし、と思い、今日は辞退しようと考えていたのだ。
そこに会ってしまい、再び一生懸命誘ってくれるので結局行く事になった。
さて、このセッションだが、本当に行ってよかった。
と言うのが、アコーディオン奏者、マーチン・オコーナーがひょっこり現れたからだ。
アイリッシュ界のアコーディオン弾きの中でも特別な存在だ。そのテクニックたるや、おそらく世界のアコーディオン弾きとしてもトップクラスのひとりだろう。
また、その上めちゃくちゃにいい人だ。
誰に対しても礼儀正しく、にこやかに人の話を聞き、そして静かに話す。
アコーディオンを弾き始めたらスラスラと多くの音が飛び出し、その全てがとても心地よい響きを持っている。
一流中の一流だ。
結局戻ったのは午前2時半。それでも本当に忘れる事ができない夜になった。「何度か会っていたけど、一緒にやったのは初めてだったな。すごく良かった。またやろう」と、にこにこして帰って行ったマーチン。本当にいい人だ。
この日の他の参加者は ギャリー・へスティング、デシ・ウィルキンソン、共にフルート、それにケビン・ホークがギター、珍しくフィドルが希花一人。
Jewish Reelをマーチンとふたりで演奏した時は往年のDe Dannanサウンドそのものだった。
あまりに強烈だったせいか、デシ・ウィルキンソンが喜んで動画を撮っていた。
誘ってくれたショーンに感謝。
ところでこの夜はお茶をメインに飲み、ギネスは1杯だけにしておいたので比較的楽だった。
これからこれでいこう。