Irish Music その11

Blackbird(Hornpipe)/Gallagher’s Frolics/Winnie Hayes/Rolling Waves(Jig)

★  Blackbird

“Kevin Burke&Jackie Dailyでずっと前に覚えた曲。同名のホーンパイプがいくつか存在するので、またそちらもやってみたいと思っている。Set DanceのバージョンはPaddy Keenanで有名だ。また、Bothy Bandが同名のものをReelでやっているものもあるが、これも別物。Andrewがこんなホーンパイプはホーンパイプじゃぁねえ!と捨て台詞を吐いたが、自分の聴いたことのないものは認めない、という意固地さもまた彼らしい。でも無類のブルース好きだし、Deiseal(Cormac Breatnach牽き入る3人組のモダーンなバンド。94年と97年に素晴らしいアルバムを残している)の演奏もすごく好きなようだし。それでAndrewのバンド、The LahawnsにDeisealのベース・マンであったPaul O’Driscollが参加していたことにも納得がいく。

因みにPaulは現在Frankie Gavinのバンドにいる“

★  Gallagher’s Frolics

“The Clareというタイトルでも知られている。O’Gallagher’s Frolicsともいう。日本のセッションでもよく登場する、比較的ポピュラーな曲だ”

★  Winnie Hayes

“作者はわからないが、れっきとした個人名がついている。Micho Russellの演奏でも良く知られるようだが、それについての興味深い話しがある。MichoはClareのコンサルティーナ奏者Kitty Hayes(つい最近亡くなった)のご近所さんで、同じくご近所さんのWinnie(同じHayesだが親戚関係はないらしい)に曲を習っていた。それは40年代初め頃の話で、お互いに行き来があったなかで、Winnieという人物がいたわけだ。

因みにPackie Russell(Michoの弟でコンサルティーナ奏者)はKittyの結婚式で演奏したそうだ。1948年のことらしい。結局のところ出どころはわからないのだが、多分WinnieからMichoが教わったうちのひとつで、このタイトルがついているのだろう。Eminorで演奏する人も多い、と聞くが、僕らはAminorでやっている。

★  Rolling Waves

“僕らのバージョンはJohn Williamsから得たものだが、それにしてもRandal Baysのバッキング・ギター・スタイルはとても魅力的だ。Kevin Burkeの演奏でもポピュラーになった曲

Rolling in the Barrel/Lafferty’s/Lads of Laoise(Reel)

★  Rolling in the Barrel

“僕らはMartin Hayesの演奏からヒントを得ているが、かなり前からAndrewの演奏などでも聴いていた曲”

★  Lafferty’s

“Sean Ryan(Tipperaryのフィドラー)の作といわれるが、彼が作曲を始めるよりも、かれこれ20年以上も前にJames Morrisonが録音している、という説もあり、定かではない。タイトルも、どちらかといえばGlen of Aherlow(AhelowはSean Ryanの出身地)というほうが正しいという説もあるが、これに関しては明確な事実があるようだ。Paddy CannyとP J Hayesが録音した時のピアニストが最も好きだった曲ということだが、彼女の名前がBridie Laffertyという。そこで、Lafferty’s Favouriteなどと言われるようになり、この名前に変わってしまって一般的にはこう呼ばれるようになった”

★  Lads of Laoise

“古いスコットランドの曲でLads of Leithというらしいが、アイルランドで演奏されるようになって、このタイトルに変わったそうだ”