最近やけに緊急車両、多くは救急車の音を耳にすることが多い。
多分熱中症とか、やっぱりコロナ関係かもしれない。
救急車というとどうしてもある男を想い出してしまう。
2015年なら例の、一度あの世を見た青年。希花さんが居なければ彼はあれで終わっていただろうあの件。
救急隊員も「あ~コリャ駄目だ」と一瞬動きが止まったほどの緊迫した場面。
救急車の後をついて病院まで行ったっけ。
でも想い出すのは彼よりも先、僕がアメリカに居た時の話。
お店にはいろんな業者が出入りしていて、この曜日には八百屋、この曜日には魚屋、別な日には肉屋、という風に、アメリカ人、フィリピーノ、中国人、メキシコ人etc
ほとんど若者だったが、いつもいつも忙しそうに荷物を降ろしていた。
店の前は必ずと言っていいほどパーキングスペースがない。
なのでどうしてもダブルパーキングを強いられる。
彼等は必ずと言っていいほど、チケットを切られるが、程度を越すと自分で罰金を払わなければならない。
それに多くの店をまわるので急がなければならない。
そんな中に白人の若者が居た。歳の頃は25~6くらいか。必ず「Hey Dude!」とニコニコして軽快なステップを踏んで入ってくる典型的ヤンキー青年だ。
そう、彼の言っていたことを想い出すのだ。
「Dude、俺はいつか必ず救急車のドライバーになってやるんだ。そうすれば、駐禁取られることも無いし、スピード違反も取られない。信号無視も関係ない。どけどけ!と叫びながら、どかない奴はガンガン当てて突き進めばいいんだ。気持ちいいぞ!」
魚屋の彼は早く生臭い匂いから解放されたかったんだろうなぁ。
今頃思う存分走り回っているだろうか。でないとしても流石に魚屋には居ないだろうなぁ。
この文を書いている最中にも遠くに救急車のサイレンが聞こえる。それにしても日本の救急車は秩序ある走り方をしている。「申し訳ありません。通していただきます」的な…。