2021年3作目のアルバムです。
デュオを結成して10年。かなりのペースで録音物を残してきました。
各地のコンサートでも沢山の人達に助けていただきました。
古くからの友人にも、新たに出会った方達にも。
2020年(19年?)からの状況で人と人との繋がりがどんなに大切なものか、という事が本当に心に沁みる経験をされている方も多いでしょう。
勿論、あらゆるシーン、9/11,3/11,そんなに大きなことでなくても日々の暮らしの中でそういう事は多々あります。
しかし、今回の事柄は、人と近づいてはいけない、という事が全面に押し出されるような、そんな悲しいものでした。
そしてそれはいまだに続いている部分もあるし、いつまで続くか分からない状況でもあります。
全ての予定が立てられない、立てても予定通りに行くか分からない。それも人生に大きく影響することでさえ、予定が立てられない。
こんなことがあっていいのだろうか。いや、でもそれが現実に起こっているのです。
僕らもこれからの予定は立てられないけど、方向性みたいなものは考えておいた方がいい、と感じました。
2020年は静かに様子を見守って過ごし、2021に入ってからは録音物を残しておこう、と考えました。
そうしてThe Strings Collageと2作品、そして今回のTouching Wood
神が宿る、と云われる木々に触れて「幸運がやってきますように」と願いを込める、そんな気持ちを皆さんと分かち合いたいと願っています。
また、木のぬくもりを感じる僕らの基本的なスタイル、フィドル&ギターというものを中心にまとめてみました。
ジャケットデザインも、僕がフリーハンドで描いたものを使わせていただきました。
内藤はアイルランドで勉学に励みながらも、それらをまとめ上げ、立派なものにしてくれました。
僕らは活動を休止するわけでもストップするわけでもありませんが、少しだけ皆さんとお会いできる機会が、この2年の間もそうでしたが、もう少し減るかもしれません。
そんな時にこのTouching Woodをリリースできることを有意義なことと捉えています。
僕は1971年からのナターシャー・セブン、1991年からのアイルランド音楽を経て、内藤とのデュオで演奏してきました。
そして、内藤は僕の思惑通り、今やアイルランドでも人々を牽引するフィドラーになっています。
それは数々のセッションシーンでホストを務めてきたことでも充分証明されています。
そして、ただそれだけではなく、僕が80年代、カーターファミリーとの生活で経験した、この手の音楽の本当に大切な部分もアイルランドで経験しています。
そんな内藤の力強いフィドルと、僕も少しだけ久々のブルーグラススタイルでバンジョーを弾いています。
ちょっと懐かしい曲も入っています。
長い紹介文になってしまいましたが、何卒よろしくお願いします。
https://tenstrings.easy-myshop.jp/c-item-detail?ic=A000000017