僕は比較的寒さには強い方だが、やっぱり歳だろうか、少しは寒さが身に沁みるようになってきた。
それでも何故か、今年はまだストーブをつけていない。
勿論、節約もあるが、それなりに着込んでいれば何とかなるし、時々温かいものでも飲んだりしていたら何とかなる。
それでも、いままででこれは我慢できない!と思った寒さはどんな時だっただろう。
想い出すに、2003年初頭のニューヨークだったかもしれない。
摩天楼を歩いていた時、これは死ぬかもしれない、と思ったことがある。
いや、普通に皮のジャンパーを着ていたと思う。中はアロハだったかもしれないが…。
そこで目の前に見えてきた1ドルショップに飛び込んだ。
そして帽子とマフラーと手袋を買った。
勿体ないけど3ドルなら死ぬよりましか、と思いながら…。
本当に寒かった。
その昔、初めてのナターシャー北海道ツアーに出掛けた時の事。確か9月の終わりころ?
いや、記録によると72年の11月後半に初めて北海道に出掛けているようだ。
その時、僕は薄手のウインドブレーカーを着ていたら、髙石さんが「あなた、そんな格好じゃ死にますよ」と言ったのを覚えている。
結果、そんなにもまだ寒くはなかったが。
パディ・キーナンと二人でカナダのカルガリーに出掛けた時も雪が降っていて結構寒かったし、ミネソタも寒かった。
ミネソタでは道端で犬の糞が凍っている、という漫談を聴いたことがあるが(前にも書いたかな)アメリカでも最も寒いところだ、と云われている。
しかしながら摩天楼のあの寒さに匹敵するものは今までになかったかもしれない。
日本ではこれ、夏になったら40℃とかが当たり前になってきて、冬にはマイナスになるってすごい温度差。まるで国民と議員の金銭感覚くらいに違う。
最近では、あきれてしまってもう何か言うのもバカバカしい、バカは放っておくしかない、と思えるような裏金問題。
被災地では人々が大変な思いをしているのに、今までの裏金はもう使ってしまったんだろうからあいつらの預金を全部引き出して被災地の為に使えないだろうか?なんて現実味の無いことを考えてしまう。
しかし、そうでもして奴らに懐の寒さを、あの摩天楼の寒さと同じように味あわせてみたいものだ。
寒い、という話からまたとんでもないところに結論がいってしまった。