秋の夜長に

一日中雨だった。シトシトと冷たい雨。

子連れ狼が出そうな雨。

寒いというほどでもなく、冷たい雨はやっぱり秋を感じさせる。

ほんの少しの間…。

何気なし、ここしばらくのアルバムを聴いてみた。

Back to Banjo けっこう練習したなぁ。

約30年近く、ほとんどこういったものは弾いていなかったので。

それでも最後の方、フォギーのセットなんかは鬼気迫るものを自分でも感じる。

産業大学のあの坂道をバンジョーを持って歩いた事。

暗くなってから二軒茶屋の駅までバンジョーを持って歩いた事。

あの頃はまだ軽かったなぁ。

いや、バンジョーも安物で軽かったのかも。

そしてJust a Little Memoryもついでに聴いてみた。

最初のトラックで、よくこんなものバンジョーでやってみようと思ったな、と今更ながらに感じる。

でもやっぱり、多くの移民に囲まれていろんな人生をみてきたこと、苦しかったこと、楽しかったこと、その全てが後押ししていることも感じる。

僕はなぜ日本に生まれたんだろう。

マイクはなぜベトナムだったんだろう…なんて答えのない疑問が頭の中に湧いてくる。

そして、アルバムの最後、疲れた靴を聴いていて、なんだかとても感傷的になってきた。

71年、ともや氏との出会い、名田庄村、その前にマネージャーだった榊原氏。

まだ21歳、大学には行っていたけど、本当に行っているだけだったかも。

バンジョーを弾きに行っていたのかも。

下宿先の、最初は下鴨だったかな、そして一乗寺?その後、岡崎?そんな事も想い出し、感傷に浸ってしまった。

出会いがあり、別れがあり…疲れた靴の後のヘイヘイヘイを聴いていたら、今度は無性に次へ進みたくなった。

Keep on the Sunny Sideへ。

我ながら、なんかすごいストーリーを感じている

いや、ストーリーがすごいのではなく、すごく感じているのだ。

あのヘイヘイヘイは予定になかった。

でも、高石さんと最後に一緒にやったとき、アンコールで「僕バンジョー弾くからあなた歌だけ歌ってください」と、ステージのそでで言ってそのまま出て行った事を想い出していた。

なんか、秋の夜長かなぁ。

こういうの、俗に言う「夜中のラブレター」って言うのかな。

夏なんか暑すぎてちっとも感傷的にはならないのに…。