It’s A Crying Time

1971年か72年頃(詳しくはムーンシャイナ―に掲載されていると思うが)関西で話題に上ったグループがあった。それが山口さとし、清水英一、大西一由、勝見明の4人からなるIt’s A Crying Timeだった。

あれから46年余り。

各メンバーとは別々にこの40年以上の間に数回は会ったかもしれない。しかし、ほとんど40年ぶりくらいだった。

今回ベースの勝見明は出てこられなかったので代わりに藤井孝三君がやっていた。

とに角、関東ブルーグラス界の重鎮である佐々木仁さんの取り計らいでこのバンドが関西から出てくると言うので、行きたい、と心から思ったわけだ。

久しぶりのブルーグラス。それもストレートと言えるだろう、大西君のテナーが光るコーラス。清水さんの当時の超絶バンジョーも今は「いぶし銀の魅力」そのタイミングや思いのこもったプレイはさすがだった。山口君のボーカルもいつもながら笑顔でいい感じが出ている。

そこに今回は渡辺(井上)三郎夫妻がフィドルで参加という、これまた行かない手は無い、というシチュエーション。

希花さんを連れて「さぁ、ブルーグラスを聴きにいくぞ」と出かけたわけだ。

彼のフィドルプレイに関しては面白い意見を言っていた。

「音程とか正確さとかは度外視して、さすがに長い年月真剣にこの音楽を愛してきた心が感じられる。その切り込みのタイミングや歌の後ろのうねり。どれをとってもブルーグラスの醍醐味を感じさせるプレイだった」

Crying Timeのメンバーも“サブ”もみんなすごく輝いていて良かった。

加えて、最後に佐々木仁さんと渡辺三郎と僕の3人でのトーク。面白い話も沢山聞けたし、いつか近いうちにまたブルーグラスとアイリッシュの会を作ろう、という話にもなったし、

懐かしいお顔も沢山見れたし、少し遠い小金井市だったが非常に有意義な日になった。

佐々木仁さん、有難う。