朝早く、というか夜中のうちに3人でダブリンに向かう。ひたすら寒い。
ブリュッセルまでの飛行はわずか1時間と少しなので寝るまもないくらい。
空港に着くと、またしても表示されている時間がよく分からない電車で市内に向かおうとするが、あてにしていたキアラン君でもよく分からないようだ。
それでもなんとか地元の人を見つけて聞こうとしたが、周りはほとんど路頭に迷う旅行者だ。
すぐ近くに夫婦がいたので訊いてみたら同じくダブリンから来ている人たち。でも「絶対ここでいいはずだ。もし違ったらみんな揃って路頭に迷うだけだ」と言って笑う。
それでも何の問題もなく市内に着いた。
本当に街並みが美しい。
グランプラス広場などは圧倒される美しさで、普段から観光には興味のない僕ですら足が止まる。
昼と言わず、夜と言わず、出るのはただため息ばかりだ。
一通りの市内巡りをして、夜のライトアップされた広場を見ながらゆっくり食事。決してこちらだけがゆっくりしているわけではない。
レストランのペースもひたすらゆっくりしている。
確かに美しい景色を見ながらの食事だ。急ぐことはないのかもしれない。
急ごうがゆっくりしようが、24時間という時間は誰にとっても同じだ。
でも、日本に帰ったらまた急いでしまうんだろうなぁ。
美しい景色には、明日別れを告げて日本に向かう。