2020年の終わりに

大変な年だった。というか、まだまだ続くだろうが。

今年はとに角いろんなことが目に付いたし、聞こえてきたし、いろいろ考えさせられることも、考える時間もあった。

やっぱり一番目に付いたのは政治家の私利私欲と、いかに国民の感覚からずれているか、というところだろう。

全く隠れて姿を見せない議員、政治家たち。たまに姿を現したかと思うと、用意された原稿を棒読みするような態度でサッと逃げていく。

言っていることには全く心というものが欠如しているし、ほぼ同じことばかり。

高いものを食わなきゃ他人の話を聞くこともできない総理大臣。

政治家の胸の内というものはコロナウイルスと同等にたちが悪い。

それに引き換え、どれだけ庶民が頑張って来たことだろうか。もちろんそうでない輩も沢山いただろうが。

手洗いの効果も見直したかも。

ここ数年、毎年1月には風邪をひいていたが、今年は2月8日に大事なコンサートを控えていたためにかなり気を付けていた。

そこにコロナウイルスというものが取りざたされて、とに角手洗いに没頭した。それと、体温測定もだ。意外と自分の体温が低いことも認識した。34.5℃なんていうのが時々出る。

それはともかく、インフルエンザが全く流行っていないというニュースで「今までどんだけみんな手をあらっていなかったんだ」と言った希花さんは流石かもしれない。

トイレットペーパー事件もあったなぁ。普段からよく買っていたので慌てもしなかったが、

オイルショックの経験が無い希花さんが「なんでそうしょっちゅう買うの?」というのを無視していつも予備を置いていたので、僕はどや顔になった。

食料品も、冷凍できるものは小分けにして、生鮮食品は近くのスーパーに30分以内ほどの外出をし、全く外食をしない日が4~5ヶ月くらい続いたかも。

今でも出来得る限り自分で作ることにしている。高級ステーキなんてもってのほかだ。

そんな中で音楽会は全くない日が続いたので録音をしてみた。

いろいろ進めていって、ふと考えたのが、今回のフォトブック形式だった。

少しは皆さんの癒しの手助けになるかな、という思いを込めて、いままでアイルランドで撮りだめてきた写真をメインにして10曲ほどのセレクションでCDにしてみた。

音楽的にはオールドタイム風の演奏を3曲ほど含み、僕としては今までの中でもかなり満足のいくものに仕上がったと思っている。

因みに録音とミックスを希花さん、マスターをタムちゃんにお願いし、僕は全体を通して大枠のアレンジを担当。

写真集に関しては二人で撮った写真を見なおしてレイアウトやコメントは基本1系統で希花さんが担当。

僕等も一緒にやり始めて10年になるが、これはいい10年目の記念アルバムになったと思う。

最初の頃はアイリッシュミュージックというものを前面(全面)に出していたが、最近になって、もうアイリッシュミュージックという観念から少し外れてもいいのではないかな、と思ってきた。ここ3~4年くらいはそう思っている。

と云うのも、僕等のサウンド、グルーブというものが確立してきていると感じるし、その上、

もう希花さんはアイリッシュフィドラーとして充分アイルランドでも通用する存在になってきたし、僕の考えていたことは当たっていたと思うが、この日本と云う国に居る以上希花さんのアイリッシュフィドラーとしての評価は低いままだと感じる。それは余りにもこの国の音楽に関する意識のレベルの低さ、というものに由来する事でもあると思うが、それは50年前と少しも変わっていない、と感じる。

いや、もしかするとその頃はまだ良かったのかもしれない。30年くらい前から思考がストップしている、と考えたほうが妥当かな?

カーターファミリーミュージックやブルーグラスに親しんできた僕が1984年にカーターファミリーとの生活を経験したように、この音楽が生まれ、そして引き継がれていく背景を肌で感じるように、と思っていたのだ。

だが、そういう事はあまり日本では評価の対象にはならないようだ。

また、希花さんはそろそろ医者の世界に戻ったほうがいいとも思うし、でも、その前にフィドルアルバムを作るべきだと思うし…その前にもう一つくらい、実は今回のアルバムには起用しなかったが既に録音済みのものも数曲あるし…などなどいろいろ考えている。

あとどれくらい続けていくか考えなければいけないが、これもコロナと云うものが世界を大きく変えてしまったから、という事も関係しているだろう。

僕は元々、中国政府が隠ぺいしたこと~テドロスがいい加減だったこと~日本政府の危機感の無さ…等が事の発端だったと考えている。

あんなに大変な最中でも嘘をつき続けてきた総理大臣を抱え、更にそれをそのまま引き継いでいる総理大臣を抱えている国民は不幸だ。

だが、僕らは明日を見据えながら、その日その日を出来得る限り明るく過ごしていくしかない。会食などしている暇も余裕も気持ちもない。

2020年は国民にとって、もちろん全世界的にだが、不幸な年だったといえるだろう。

幸せだったのは大した仕事もせずに、なかには全く仕事もせずにボーナスも給料もたんまり貰った政治家だけだったろう。

それを考えると真から使命感を持って人を助けようとしている人達があまりにも気の毒になってくる。

そんな時に医者に戻らせようとするのも酷な話だが、やっぱりその辺は当人自体がなんとも思っていないようだ。

もしかしたら、周りで使命感とか命がけとか云うが、彼等自体はそんなもんではなく目の前の命を助ける、ということにしか気持ちは向いていないのかもしれない。

政治家が目の前の金と権力にしか目が向いていないように。どちらが人として正しい?

彼等は何としてでもオリンピックがやりたくて、全てそこにしか目は向いていないのだろう。そうして、めでたく開催できたら、国民や選手の努力を無視して政府がオリンピックを成功させた、と…まさか言いはしないだろうけど、考えるだろう。

多分口先だけでは「皆さんのご協力のおかげで…」とか云うんだろうけど。

こうして2020年を振り返ってみるとどうしてもネガティブな発言ばかりになってしまうが、先にも言ったように自分を強く持って、健康に気を付けて普通に生きてゆきたい。 

良い2021年にしたいものだ。

ところで、正月は残念だが「餅禁止令」を出した方がいいのではないだろうか。

毎年、餅を詰まらせて病院に担ぎ込まれる人の多さには、今年のこの状況ではちょっと対応できないだろう。

この際「のびない餅」開発に乗り出す、とか。

味気ないなぁ。お餅屋さん、ごめんなさい、無責任なこと言って。