2022年 アイルランドの旅 25

ミックとのセッションはパブも比較的静かでとてもいい感じだった。

6時の方がみんな出来上がる前で少しはまだ大人しいのかな。

終わってから、希花さんの仕事場の同僚たちがパーティーをしている、と言うのでそのまま出向いた。

目的は「月見」

満月の一日前、と言うことだったが、ちょうどいい時間、ゴールウエイ・ベイに昇る月は見事なものだった。

そう言えば、随分前、85年頃だったかな。イェール大学を卒業したあと、京都大学に留学していたアメリカ人の若者がいた。

その彼が、日本語ペラペラどころじゃないくらいに喋るのに満月を見て「あ、まんつきだ」と言ったので、初めて彼に「あれはマンゲツだよ」と教えてあげた。

そんな彼も今や国際政治学者として名を馳せているようだ。

話は戻って、これは日本人だけの集まりであったが全員職場では全て英語で仕事をしなければいけない。

そんな彼らもここでは日本語でのやり取り。

お月見、と言うことだったので、僕は前日から用意しておいた餡子を炊いて持っていった。

月見だんごも要る。

苦肉の策でご飯を柔らかく炊いてすりつぶし、片栗粉と混ぜて作った。

ネットというものは便利だ。

他にも彼らが用意してくれた唐揚げやお好み焼きなど、盛りだくさんのメニューがあったが、やっぱり昔ほどは食べられない。

しかし、ワインはさすが医者仲間なので、しかもヨーロッパ生活の長い人もいるので出してくるものがちょっと違う。

いや、多分ちょっとどころではない。

話をしながらいっぱい飲んだ。

気がついたら3時。

ここの住民(彼は若くして世界に名を馳せるほどの循環器系の医師・医学博士)はもっと飲みたそうにしていたが、おいとまする事にした。

彼は3時間ほどしたらまた仕事を始める、と言っていた。

アンドリューとはまた違うタフさだ。