最近、町を歩いていて面白いものを見かけることがよくある。
と、云えども遠出をするわけでもなく、ただ日々の生活のためのものを手に入れるために出るだけなのだが…。
食料品に関しては、値段が安いもの、クオリティがその値段で許せるもの、どこの何が今日は安いか…等をさっと見にいく。
東京の下町はなかなか面白い。
いや、面白さでは大阪に負けるけど、別な意味で変な人も多い。
最近はこの辺にやたらと中国のマーケットができて、チャイナタウンを想い出させる。
そして、その多くは例にもれず、雑然としている。
おまけに何とも言えず果物が熟れすぎているようなにおいが漂っているし、店の前にはごみや段ボールをたたんだものが営業中にもかかわらず散乱している。
サンフランシスコのチャイナタウンも同じだった。
ジャパンタウンでは日系人たちが朝早くから道路を綺麗に掃いていた。
チャイナタウンはゴミだらけだった。
一緒に働いていた中国人のおばちゃんが言っていた「家の中は一生懸命綺麗にするけど、外はどんなに汚れていても気になりはしない」
なるほど。
話変わって、これまた近所に仏具を売っている店がある。古い仏具屋さんではなく、新しい感覚の店だ。セレモニーなんとかみたいな…。綺麗な灯篭とかも置いてある。
最近、そのお店が何故か外で弁当を売り出した。
あまり買う気がしないのは僕だけだろうか?デザートに葬式饅頭が付いていたりして…?無いか。
ここのところ、その製造に関わっているらしいシェフの恰好(本物か?)をしたおじさんも一緒に立っている。
そこから1ブロックほど歩いたところにインドカレーのレストランがあるが、最近はもっぱら外でお弁当を売っている。例の「何と、あ、いや、ナンとカレーで500円」だ。
お兄さんだかおじさんだかが、最近は声高らかに「カレーカレーカレー、美味しい美味しい美味しい、ご~ひゃくえん、ご~ひゃくえん、ご~ひゃくえん」と叫んでいるがこのおじさんだかお兄さん、もう3か月くらいシャツが変わっていない。
ブルーのTシャツ。同じものを沢山持っているのか洗濯しないのか…?謎だ。
あ…いや、向うも、あいついつも同じ格好で歩いているって思ってるかも。
これまた話変わって、最近、駅の構内のお店がごっそりとリニューアルされて、それまで並んでいた店もいろいろ変わった。
もとシュークリーム屋さんだったところに中華総菜のお店が出来、隣のタピオカ屋さんがアイスクリームか何かのスイーツになり、その横がたい焼き屋さん、そして驚くことに奥がカウンターだけの手軽な寿司屋さんになった。
それはそれは便利でなんでも食べられるが、大きな問題がそこにはある。
匂いだ。
中華から思い切り、ギョーザや焼売の香りが香辛料の香りと共に流てくるし、寿司屋からは酢飯と生魚の香りが流れて来るし、それらの香り…というか匂いが、たい焼き屋さんにもアイスクリーム屋さんにも漂っているのだ。
食の大事な要素にかかわる臭覚、というものが脳の中で大変なことになっている。
このビルの経営者とか、そういう人達はあまり考えないのだろうか?
お客さんの側もあまり気になる人がいないのだろうか。
とにかく便利でなんでもあればいい、という考えが横行しているような気もする。
この辺は責任を取りたくない政府と知らぬうちに責任を取らされる国民という構図、雲隠れして、安心安全と謳う政府と、矢面に立たされて心配危険と思いながらも流されることを余儀なくされている国民…なんか似ているなぁ。
少しこの辺を歩いているだけでもそんなことを感じてしまう今日この頃。だいぶひねくれてきたかな?