しかし12月というのは早く過ぎてしまう。
世の中がせわしなく動くからそう感じるのだろうか。
省悟の命日もやって来るが、今年はどんな甘いものを用意しようかな。
小豆は買ってあるので、今年はぜんざいでも作るか…。
いや、また団子か饅頭でも買ってくるか。
それに静岡の緑茶。
最高の組み合わせだが、省悟にそのようなお茶を出してあげてもあまり感激しなかったなぁ。
静岡生まれの僕としては「この味が分からんか?」というところだったが、これって不思議だなぁ。あんなに和ものが好きだったのに。
番茶でじゅうぶんだったみたい。
蕎麦、うどんはいつも省ちゃん、パスタやパンは僕。饅頭の省悟、ケーキの僕。
それにしても甘いものとなると二人とも眼が無かった。
さんざん書いてきたので、もういいが、この15日が来ると「何か甘いもの用意しなくちゃ」と思ってしまう。
ところで僕はこんなに甘いものが好きなのに、血糖値とかで引っかかったことがない。
昔から饅頭ひとつ、ケーキひとつで御所1周とか、糖質にはそれなりに気を付けてきたからだろうか。
省悟はどうだったんだろう。あいつ煙草も吸っていたしなぁ。
散歩しようか、と言っても「石に蹴躓いたら困る」なんて言っていたしなぁ。
辛いもんも結構好きだったし、晩年は酒もそこそこ強くなっていたし。
そう言えば、これ以上卵が値上がりする前に伊達巻をつくろうかな。
15日に合わせて伊達巻を作る、というのも良いかもしれない。
と言っても、彼が伊達巻を好んでいたかどうかはあまり定かではない。もしかしたら「お前は魚か卵か!おかずかお菓子か!はっきりせい!」と言っていたかもしれない。
まぁいいや、またお正月に作っても良いし。
饅頭買ってきた方が楽か…。