Irish Music その45

Sweeney’s Wheel/The Otter’s Holt (Reel

  • Sweeney’s Wheel

Jackie Daly作のこの曲は長い間知っていたけど、すっかり忘れていた。ひょんなことからPatrick Streetの昔の録音物で見つけ、思い出したものである。この音楽に詳しい人なら、いかにもJackie Dalyらしいと思える作品だ。オリジナル・キーはBm

  • The Otter’s Holt

Junior Crehanの作。彼の母親が庭でコンサルティーナを弾いていたら、小川から、かわうそが出てきて聴いていた、という本当の話を題材にして作られたらしい。そういえば、ずっと前、フィドラーのPat O’Connorが自分の生い立ちを話してくれた時もそんなことを言っていた。彼の場合は、月夜の晩にフィドルを弾いていると、野うさぎがいっぱい出てきて聴いていた、というセロ弾きのゴーシュみたいなお話しだった。いずれにせよ、この音楽はそういう音楽である。20年ほど前に、バークレイのソングライター兼シンガーである、ダニー・カーナハンが見事に10拍子にアレンジして一躍西海岸で大流行したものだ。ダニーは僕と組んでいたハンマー・ダルシマーのロビン・ピトリーの元旦那で、グレイトフル・デッドのナンバーを巧みに生かしたアイリッシュ・スタイルのバンド「Wake the Dead」のリーダーであった人だ。尚、僕らはこの曲の代わりに「その34」にあるTear the Calico/Longford Tinkerのセットを持ってくることもある”

 

The Geese in the Bog/Gander in the Pratie Hole/Cook In the Kitchen    Jig

  • The Geese in the Bog

“このセットはティプシー・ハウスから受け継いでいるものだ。キー・オブCの珍しいジグで、これは3曲がストーリーとして組まれている。先ず「沼地のがちょう」だ”

  • Gander in the Pratie Hole

Ganderはやはり「がちょう」だが、この曲での真意はわからない。“間抜けもの”という意味もあるので、なんとも言えないが、「がちょう」とすると、なんとなく沼地にいた「がちょう」が穴に逃げ込んだ、というストーリーが作れる”

  • Cook in the Kitchen

“そして、結局捕まって料理された、という独断と偏見による解釈が成り立つ。あくまで作り上げたストーリーなのであまり真面目に反論されても困るのだが、いいセットだと僕は思う”