Irish Musicその46

Palm Sunday/Merrily Kissed The Quaker    (Slide)

★  Palm Sunday

“この曲をJigと考えるかSlideとするかでとても悩んだのだが、結局Slideとして載せた。おそらくメロディ・ラインが非常にSlideっぽくて、少し早めに演奏すればそう聴こえてくるだろう。Slideは、またの名をSingle Jigともいう。普段僕等がJigと呼んでいるのがDouble Jigと、まぁ、この辺はダンスをする人のほうが詳しいかもしれない。勿論スピードも、拍の取り方なども違うものだ。PolkaやSlideは僕等のレパートリーとしては非常に少ない。だが、Kerryに行けば否応なしに演奏することになる。ベグリー家の生活のリズムはまぎれもないPolka&Slideだ”

★  Merrily Kissed The Quaker

“この曲はJigだと思っている人も沢山いるだろうが、実はSlideなのだ。Andrewにいわせたら「どっちでもいい」かもしれない。確かに彼はダンサーズが要望すれば、どんな曲でも頼まれたリズムで弾く。とことん知っていて、そのうえで遊び心満載の彼のプレイがとても好きだ。それはさておき、この曲は、たしか‘81年頃に誰かが僕に、あるテープをくれたことがあって、その中に入っていた記憶がある。それはPlanxtyの演奏だった。以来お気に入りの曲ではあったが、一般的に初心者受けする曲、というイメージが強くあってあまり演奏したことは無い。果たして前曲との組み合わせもいいかどうか分からないが、僕等のレパートリーとしては数少ないSlideを取り入れてみた。…Quaker’s Wifeというタイトルでも知られている”

 

The Luck Penny   (Jig)

★  The Luck Penny

“上記のセットのPalm SundayをJigと捉えたら、次の曲はこれでいってみようか、と思ったもの。3パートのとてもいい曲だが、Humours of Ennistymonまたの名をCoppers and Brassという曲にメロディも構成もよく似ているので、時々頭が混乱する。余談だが2パートだとCoppers…3パートまでやるとHumours…という話しだ”

 

 

Ned of the Hill/Munster Bacon/Scully Casey’s  (Waltz/Jig)

★  Ned of the Hill

“これは、Sinead Lohanの唄で聴いて、長い事大好きだったメロディだ。コンサルティーナを手に入れた希花にちょうどいい曲だと思ったのでJigのセットのあたまに持って来た。Bパートになると、どうしてもHector the Heroのメロディが浮かんできてしまったが、それもその筈。今一度Sinead Lohanを聴き直してみると、この歌がそのままHector…に入っていたのだ。確かに良く似ている”

 

★  Munster Bacon

“可愛いメロディの曲だ。僕はGearoid O’hAllmhurain(彼をステージ上で紹介した時、何と発音したらいいか分からず困ったものだ)の演奏で長い間気にいっていた。Munster Grassというタイトルでも知られている。因みにJody’s Heavenはこのタイトルを使っていたかな”

★  Scully Casey’s

“1981年のKevin Burke & Jackie Dalyのアルバム「Eavesdropper」に入っていた美しいジグ。僕はこのLPレコードを古着屋さんのレコード・コーナーで「1ドル」で買った記憶がある。中には「その11」に出てきたBlackbird(Hornpipe)も入っていて、シンプルで素晴らしいアルバムだった。AmのJigこれも希花のコンサルティーナのレパートリーになっている”