ザ・ナターシャー・セブン 2014年4月26日

 去年の9月から7か月ぶりのナターシャー・セブン。今回はあの頃のフォークを歌う、という名目だったが、やはり彼はOne and Onlyだ。僕も随分楽しませていただいた…だけではなく、勉強にもなった。

1964年からフォークソングを、バンジョーを始め、71年に彼と出会って、それまでのアメリカン・フォークや大学時代のブルーグラスとは一味違うものを求めていた。

考えれば出会うべくして出会ったのかもしれない。

驚いたことに、初めて買ったレコードが同じ、ピート・シーガーのカーネギー・ホールでのライブ盤だったということもステージ上で判明。

いや、なかなかいないはずだ。

高石さんはますます元気。他人の歌を歌ってもやはり高石さんで、しかもその解釈の多様さ、深さに脱帽だ。

僕も久しぶりに「3つの箱」と「This Island」を歌った。久しぶりに「Dixie Break Down」も弾いた。

最後に本当に久しぶりに「ヘイ・ヘイ・ヘイ」も僕のバンジョー1本で高石さんに歌ってもらった。

基本的に僕は、歌う人やリード楽器の人のために最善の音を出すのが一番好きだ。彼が気持ちよく歌え、お客さんとのコミュニケーションが計れるようにステージを支えていく、それが自分の持ち味だとも思っている。

来年、一応最後と考えている5回目があるはずだ。その時までお互い元気でいよう、ということで別れたが、いつかまたひょっこり一緒にやることがあるかもしれない。

彼のエネルギーは止まるところを知らない。僕も今やっているMareka&Junjiを相方が医者として独立するまではやり続ける。日本やアイルランドで。

それからのことはその時考えたらいいのだ。高石さんはそんなエネルギーを僕にも、そして皆さんにも与えてくれる「最後のフォーク・シンガー」だ。