Mareka&Junjiと栩木伸明さん

読売文学賞の栩木伸明先生とのコンサートが5月23日にある。僕らにとっても新しい試みだ。

栩木さん、と僕らは呼んでいるが、それほどに親しみやすい人で「教授」「先生」「学者」というところとは別に僕らと関わってくれる。

それは勿論、彼がアイルランド文学に精通していながらも、音楽にとても精通しているからだろう。それも僕がよく言う「とことんトラッド」に。

伝承音楽を身体の中に入れてしまった文学者として面白い話、興味深い話がいろいろ聞けるだろう。

でも、あれもこれも話してもらう時間もないだろうし、まず第1回目ということで、次の課題も残しておこう、と考えている。

僕のアイリッシュミュージシャンとしてのキャリアは、あのTullaから始まった。アンドリュー・マクナマラのリズム、彼の家の窓から眺めた緑の大地にシトシトと落ちる雨、小高い丘には沢山の十字架が並び、行きかう人はみな顔見知り。

そんな小さな町から習った音楽の魅力を栩木さんは痛いほど良く知っている。毎年アイルランドに同行する内藤希花も何故かこの音楽に魅せられてしまった一人だ。

Tulla Ceili Band直属のアンドリューと共に過ごし、Mr.Fiddleのフランキー・ギャビン、Mr. Bodhranのジョニー・リンゴと過ごし、Mr.Uilleann Pipesのパディー・キーナンとの演奏を経験してしまったらもう後には引けない。また、Begley一家はこの音楽をどこに向けて演奏するのかを教えてくれた大切なファミリーだ。

僕らはそんな音楽を演奏する。栩木さんはどんなお話をしてくれるか、今から楽しみだ。