2014年 アイルランドの旅〜名残惜しい日々〜

9月8日(月)晴れ

ゴルウエイに戻る。早速フランキーと落合って少し仕事の話。

 

9月9日(火)晴れ

テリーが昼にゴルウエイまで出て来てくれた。彼はキンバラという所、ゴルウエイから30分くらいの風光明媚な村に住んでいる。高名なミュージシャンの多くが暮らしたことのある素晴らしいところだ。

むかし、金原二郎ショーという日本テレビの朝の番組にレギュラー出演していたことがあるが…関係ないか。

 

9月10日(水)晴れ

何故か昨日くらいからまるで避暑地のような穏やかな晴天だ。それにやけに暖かい。インディアン・サマーかな。

今日から荷物を少しまとめ始めなくてはならない。長い旅だったが、7月、8月とそれなりに結構忙しかったので、やることはやった、という気持ちだ。

これだけ長く滞在すると、ちょっぴり日本も懐かしくなってくる。

みんなどうしているかな、とも思うし、まだ暑いだろうな、とか、いろんなニュースをみて、大変なこともあったんだなぁ、とか、また政治家が…とか。

そういえば、昨夜ネットでチューリップの安倍君の訃報を知った。

彼とはお互いのバンドの初期の頃から仲が良かった。ただ、この35年くらいは特につながりもなく、インドに在住、ということも知らなかった。

同じ64歳。冥福をお祈りします。

夜8時半、ショーン・ギャビンからセッションのお誘い。10時からセッション。すばらしくトラッドな落ち着いたいつもの水曜日のセッション。

戻ったら2時を回っていたが、帰り道、友達の誕生パーティの帰りだというクリーナに会った。

ケリーの人間らしくいつでもパーティだ。

 

9月11日(木)晴れ

2001年のあの日、あの朝、何も知らずに銀行へ行ったら閉まっていた。普通の日に何故?と思っていたら、通りかかった人が「大変なことが起きているから帰ってテレビをつけろ」と言った。

あれからもう13年?時の経つのは早いものだ。

昨夜のギネスがまだ残っている。実はこちらに来てすぐ、近くのパブでひょんなことから知り合ったおじさんと道で遭遇し、一杯どうだ、と誘われたのが8時頃。それが2杯になったところにショーンから電話だったので、はしごをするはめになってしまったのだ。

あの人達、飲んでも全然変わらないように見えるのに、じゃぁなんであんなに飲むんだろう。

やっぱり少しは気持ちよくなるんだろうか。たまに飲まない日があったりしたら調子悪いんだろうか。謎多きアイルランド人。

 

9月12日(金)晴れ

郵便局から荷物を送る。以外とてきぱき、親切に対応してくれた。

 

9月13日(土)晴れ

6月にここに来てから、雨という字を書いたことが本当に少なかった。異例のことだ。

夜、珍しくTaaffaというところのセッションに顔を出してみた。ゴルウエイに来て最初にアコーディオンのアンダースがいたところだ。

昨日から現ロンドン在住のフルート吹き、織田君がゴルウエイを訪れているので、一緒に出かけてみた、というわけだ。

そこで、マイケル・チャンという中国系のフィドラーに会った。前々から噂を聞いていたし、向こうはずいぶん前から知っていたようだったが会ったことがなかった。ゴルウエイにいて今まで会わなかったのが不思議だったが、僕らがあまりセッションというものに出なくなったので、それは当たり前のことかもしれない。

いろんなレベルの人が交じっていて大勢で、店がうるさかったりすることが多いのでセッションというものからは自然と遠ざかってしまうが、この日はお客さんにもリスナーが多く、フィドル、バンジョー、バウロンと僕、織田君、そして希花というメンバーで質の高いセッションだった。

 

 

 

9月14日(日)曇りのち晴れ

今日はいよいよパッキング。後数日の間でいるもの、そしてもういらないものを分ければいいだけなので多分午前中で済むだろう。

今朝、久しぶりに足の悪い鳥とロビンが来た。しばらく見なかったのはなぜだろう。僕らがそろそろここを出ることを知っているのだろうか。だとしたらこれが本当の超(鳥)能力か。

午後からダブリンのあゆむ君がわざわざ僕らに会いにきてくれる。夜は和カフェの芳美さんと一緒にお疲れ様食事会をすることになった。

僕らのために忙しい中、地元の有名なステーキ・ハウスを予約してくれた。さすがに美味しいステーキだった。

食事の後で、みんなに挨拶するために“チ・コリ”に立ち寄った。本当は1杯くらい飲んで挨拶だけで帰るつもりだったが、リンゴ、ブライアン・マグラー、そして、ミック・ニーリーといった錚々たる面子が「楽器は?」と言うので、すぐ取りに行き、10時半まで演奏。また来年、ということで別れた。

 

9月15日(月)曇り

いよいよ今日、ゴルウエイを去って最終地、ダブリンに向かう。お世話になった和カフェともしばしお別れ。オーナーの芳美さん、本当にありがとうございました。様々な苦難を乗り越えてきたあなたの「ピンチはチャンス」という言葉に感動しました。どうか身体に気をつけて和カフェを盛り上げて行ってください。

あゆむ君がダブリンまで乗せてくれた。どうもありがとう。シェフとしていろんな所で頑張って来た人。いつか日本でお店を出したい、と願っているそうだ。芳美さん同様、この人のバイタリティにも感激。

 

9月16日(火) ダブリン 曇りのち晴れ

今日は空港近くの宿泊所に移動。明朝にはコペンハーゲンに飛ぶ。

 

9月17日(水) ダブリン〜コペンハーゲン 共に晴れ

とうとう最後まで晴れた日が多かった。

みんなに手当り次第“ありがとうメール”を送ったら、次々に“気をつけてメール”をもらった。

持つべきものは友、だ。みんなありがとう。