2018年春 アイルランドの旅 3

今日は何日?何曜日?すごく時間をかけて来たし、色んな所に寄ったし、経験しないことにも出くわしたし、なんか時間の経過を追うことが出来ないままでいるような感覚だ。しかし当たり前だが確実に時は進んでいる。37日のようだ。

まだ胃袋は活動停止状態。どちらかといえば腸かな。それでもなんとなくお腹が空いてくる。

昼ごはんも兼ねてメキシカンを食べる。

1979年、アメリカで初めてエンチラーダを食べた。ブリトーの上に溶けたチーズがしこたま乗っかっているようなもの。

厳密にいえば違うのかも知れないが、僕にはほとんどそんな感じに思える。

思えば外国人にとって日本食って醤油と砂糖の味でほとんど一緒かも知れない。それと同じように僕にとってメキシカンは、何を食べてもほとんどトルティーヤとビーンズの味だ。

いや、文句を言っているわけではない。なぜならば1979年以来、結構好きなのだから。

そんな話をしながらメキシカンをなんだかよく分からない腹具合で食べたが、これがかなり辛かった。

作っているお兄ちゃんが「スパイシー?」というので「イエス、エキストラスパイシー」と言ったのがそもそもの始まり。

美味しかったが辛かった。辛かったが美味しかった。逆もまた真なり。

お腹も満たされたのにこうなると甘いもんが食べたくなる。

近くにペストリーとコーヒーで2・5ユーロというのがあったので、これはいい、と勇んでチョコレート・クロワッサンとコーヒーでひとまずお腹を落ち着かせる。

自分でも思うが、歳のわりによく食べる。

1時過ぎのバスでカーロウに向かう。ダブリン市内では道路の脇に汚れた雪が山積みになっていたが、郊外にやってくるといたるところ真っ白だ。羊の汚れがよく目立つ。

カーロウに着いたらキアラン君が迎えに来てくれていた。もうすっかり家族のような感じだ。

アイルランドでは珍しい雪景色をたっぷり見てキアラン君の家に到着。雪はところどころに残っている程度だったが、夏とは明らかに違う景色だ。一つ変わらないのは、壁にかけてある時計がさしている時間だ。

ここに一人でいたら寂しいんじゃないかな、と余計な心配をするが、彼も一人気ままに生活する方が気楽なのかも知れない。

でも、僕らが来ると何や彼や面倒をみてくれる。そしてよく喋る。やっぱり寂しいんじゃないかな。

まさかいつも一人でベラベラ喋っているんじゃないだろうな。余計な心配をしてしまう。

夕方からフルートの生徒さんが何人か来ることになっているので、僕らもわけのわからない感覚になっているし、少し休むのにちょうどいい。

階下から聴いたことのある曲がかすかに聞こえて来る。Launching the Boatだったかな、などと考えながら知らぬうちに眠りについた。

3時間ほどの間に3人の生徒さんのレッスンが終わり、キアラン君が作ってくれてあったカレーをいただいた。

ご飯まで炊いてくれてあった。

少しワインもいただいて色々な話をして、そしてまた眠たくなって来た。まだしばらくはこんな感じかも知れない。