2019年 アイルランドの旅 6

8月4日      (日)晴れ。

結局若い人たちより3時間ほど早く起きてしまう。何はともあれ色々と部屋の片付けや掃除など、やることは沢山ある。昔から結構早起きだったが、年がいくとだんだん極端になってくる。あれもやらなくちゃ、これもやらなくちゃとせかせかしてしまう。たまには希花さんのようにコロコロしたいものだが、性格なのかどうもそれができないのだ。

今日はいい天気だったのに夕方から急に激しい雨が降った。

そしてキアラン君の友達のフルート奏者で、ややこしいが、韓国人の母親とデンマーク人の父親のもとに生まれ、香港で育って今はスエーデンに住んでいる(逆だったかな)というマイケルというやつがやってきた。以前にも会ったので知っているのだが、相変わらずなに人だか混乱してしまう。4時頃来て結局帰ったのが10時半頃。

少しは一緒に演奏したが、ほとんど喋ってばかり。おまけに9時頃ジョンと誰だか見たことのある人も立ち寄ったのでいくらワインがあっても足りない。

喋って飲んで1日が終わったような気がする。アイリッシュみたいなものか。

8月5日  (月)晴れ。今のところ。

今日はキアラン君の誕生日なのでまた来客で忙しい1日になるかもしれない。

今現在ダブリンに滞在している栩木先生もやってくる。

今日はバンクホリデイ。元々は19世紀頃、なかなか休みが取れない銀行員のために設定された休みのようだが、今ではほとんどの人が休みを取っている。

因みにバンクホリデイではない祝日でも銀行は休みだ。

てな訳で通常動いているはずの電車などが来なかったりすることもあるようだ。

栩木先生から慌ててメールが入った。ローカル電車が待てど暮らせど来なくて、やっと乗ったので到着が遅くなる、という連絡だった。

のんびり行こうぜアイルランドだ。こんなことはよくあるので大丈夫。

駅で栩木先生をピックアップして、さぁそれからが大変。食事、ワイン、ビール、音楽、ポエトリー、おしゃべりでそろそろ4時。

まぁこんなこともよくあることだ。あまり時間がなかったのでせっかく来ていただいたのにどこも連れて行ってあげられなかったが

楽しんでいただけたと思う。

8月6日     (火)晴れ。

みんな眠りについたのがもう5時にもなろうとしていたのだが、それでも僕は7時55分に目が覚めた。ひとしきりキッチンの片付けをしてお茶を飲んでいたらDave Sheridanが起きてきた。これから歯医者に行くらしい。

続いて希花さんが起きてきて栩木先生も起きてきた。ジョンは朝早く帰ったようだが、結局昼過ぎに「僕のジャケット知らない?」ということになる。期待を裏切らない人だ。

12時頃キアラン君も起きてきて4人でランチを食べに出かけた。

栩木先生の乗る電車までちょっと時間があったので近くのBallymoon Castleという誰も来ない荒涼としたところにある古い城跡に寄ってみた。13世紀頃に建てられたという建造物だ。

しばらくその光景に目を奪われていたら徐々に雲行きが怪しくなってきてかなり強い雨と風が大地を覆った。僕らは朽ち果てた城壁に張り付くようにして雨宿りをしたが、すでにほとんどビショビショ。

それに電車の時間もあるので思い切って雨の中を走った。車までの距離は150メートルほど。草原を雨に打たれて走る、という旅の終わりに最高のシチュエイション。もちろん栩木先生にとって。

「あんたたちどこで泳いできたの?」と訊かれそうな濡れようだったが栩木先生も無事電車に乗ってダブリンへ戻っていった。

夜はMick MacAuley とのセッションにキルケニーまで出かけていった。戻ったらもう12時だった。早い方か。