2019年 アイルランドの旅 5

8月1日   (木)曇り。

昨日の天気はどこへ行ったんだろうと思うくらいの寒々とした曇り空だ。昼からMick MacAuleyがやってくる。

Solasのアコーディオン奏者で現在Stingとのツァーで大忙しの人だ。

そして夜はDave Sheridanとのギグでカーロウ市内まで出向いていく。

スタートは8時頃。まずレストランになっているエリアで3人で演奏。それからが大変。隣り合わせになっているパブに行き、そこでセッション。トータルでこれも仕事。7~8人のミュージシャンを相手にお話と演奏に花が咲く。

結局終わったのが2時。それから歩いて行ける距離にあるDaveの家に行き、しこたま飲んだギネスの後のワインで語らいながらオールドレコーディングを聴く。もちろんLPレコードだ。

時間はどんどん過ぎていき、気がついたらもうすぐ5時。そのまま彼の家でバタン。

8月2日    (金)晴れ。

もう9時半になる。Daveが朝ごはんの用意をしてくれている。彼は多分6時頃にベッドに入ったような気がする。

先ずはかなり濃いエスプレッソで目を覚まし、ハムエッグとソーダブレッド、そしてレギュラーのコーヒーをいただく。

話はまたまた古い録音のことに及び、LPやカセットの、Daveが子供の頃に聴いたものなどを楽しむ。これがないとこの音楽を演奏している価値がない。

子供の頃からこの音楽を勉強し、プロの演奏家として生計を立てている人たちの話を聞き、実際に彼らが聴いてきたものを共有させてもらうなんて、幸せなことだ。

1時過ぎ、Daveに別れを告げて家を後にした。

希花さんは有無を言わせず運ばれてくるギネスの洪水とワインとで二日酔い状態。キアラン君、最近覚えた日本語で「トキドキフツカヨイ」なんてわけの分からないことを言っている。

8月3日    (土)曇り。

昨夜友人と10時頃出かけたキアラン君も割と早く1時頃には戻ってきたようだった。朝方は曇っていたが、お約束通りという感じで雨が降ったり日が差したりで肌寒い。

今日は一日ゆっくり過ごしたがこちらもお約束通りというか、突然ジョンがやってきてコーヒーを飲みながらペラペラと喋り、忘れ物はせずに帰っていった。

話の内容は、今晩大きなパーティみたいなものがあって、そこで少し演奏しようということだったが、そんな時のキアラン君の反応は社交辞令か「そうだな。じゃ行ってもいいかな。きっとマレカとジュンジも行ったら喜ぶと思うよ」という感じなのだが、ジョンが帰った後「何時ころ行くのかな」と訊くと「いや、行かなくてもいい」だそうだ。結構真剣に長~い話を聞いていたように思ったが、最初から決めていたんだと思う。でも一応しっかりお話を聞くところがキアラン君らしい。どこまでもいい奴だ。

晩御飯は僕がタコライスを作ったので、ワインを少しだけ飲みながらゆっくりできた。