バイオリンの弓の話

2019年アイルランドの旅3で話題に登ったノエル・バークのことをNHKのBSが取り上げていた。

その番組はバイオリンの弓職人に関することだったが、とても興味深いものだった。

偶然テレビを点けたら、という状況で最初から観ていなかったが、弦楽四重奏が出ていて「今日の弓はノエル・バークのものだ」と言ったのでつい、驚いて喰いついてしまった。

ノエルの弓は今や世界トップレベルのものだ。

何といっても彼の住んでいるところがキアラン君の家からそう遠くない、という偶然は驚きだ。

なので、気楽に出かけて行くこともできた。

番組で印象深かったのは彼ノエルの師匠であるチャールズ・エスペイが「弓は楽器だ」と言っていたことだろう。

僕はノエルの弓を見た時、希花さんがその弓で弾いた時、それを感じていた。楽器の一部、或いは楽器そのもの、という感じがしたのだ。

やっぱりその通りだった。

最近、ピックもかなり高価なものが出ている。3000円とか6000円とか…。

でも3000円のピックは失くすわけにいかない。6000円のピックなんてもったいなくて使えない。

僕は100円程度のピックなのでいつも10枚くらいは持ち歩いている。

勿論、ピックに於いてもその形状、そして最も違いの出る厚さなどでひとそれぞれの好みも相まって多くが語られることがある。

しかし、もしかしたらバイオリンの弓ほど極端ではないだろう。

バイオリンの弓の場合、よく言われているのがその楽器との相性や値段のつり合いとか。

むかし聞いた話では大体バイオリンの3分の一くらい、或いは半値ほどのものが妥当とか。

もしそれがギターに当てはまったら僕のピックは一体いくらのものを使うべき?

冗談じゃないですね。

ところで、希花さんがノエル・バークに「あんた日本語喋ってたよ」(とは言わなかったが)番組の事をすぐメッセージしていた。

まだ見ていない(放映されていない)というメッセージが帰ってきたかな?でもとても喜んでいた。そしてまたアイルランドで会える日が来るのを待っているよ。みんな元気で、と。

今や、世界中のバイオリニストに名の通っている、ノエル・バークとのいい出会いだった、2019年。

僕等としても早くそういう人達と再会したいものだ。