1 陽気に行こう
ナターシャーのテーマ、というのも有りましたが、この歌もある意味、テーマソングみたいなものでしたね。
人生は長いものなんでしょうか。短いのでしょうか。
この歳まで生きてきたら、けっこう長かったのかな?と思いますが。
この歌、なんかステージ上で飛び跳ねているともや氏の姿を想い出します。
やっぱりマンドリン、バンジョーの音色。当時のマスメディアにとっては「なんじゃこりゃ?」だったのでしょうね。
高石さんの眼の付け所、冴えていたなぁ。
ギター、マンドリン、バンジョー、それぞれシンプルなメロディを弾いてみました。
やっぱり基本に忠実に、というのは良いですね。
2 朝の雨
僕と省悟の18番、と言えるでしょう。
このアレンジ想い出せば特に相談もせず、こんな風にしようか?と僕が弾き始め、省悟
が「それならわしはこう行くわ」という感じであっという間に決まった覚えが有ります。
お互い高校生の頃からフォークソングにぞっこんだったので、そう言う意味ではいわゆ る、ツーカー、だったんだろう。
コーラスも「じゃぁこう行って」とか全く言う必要が無かった。それが僕らの強みだったのかもしれない。
なんか思い出すなぁ。
コンサートの中でも比較的モダンなスタイルだったので、これが出ると雰囲気がガラッと変わったことを。
その辺もこのグループの強みだったのかも。
3 土の中のビリー
まだ「グループを!」というところまでいっていなかった頃の、これだ!と思った名盤
ニッティ・グリッティ・ダート・バンドのアンクルチャーリーの中から。
擦り切れるほど聴いたものだ。僕らの時代では「A面聴いていたらB面も聞こえてくるでぇ~、」というほどによく聴いた。確か当時、山科に住んでいたわたるちゃん(高田渡)の処でも聴いていたなぁ。
ニッティ・グリッティ・ダート・バンドは僕らの目標のグループだった。とことんトラッドもやり、新しいものにも挑戦する、といった…。
4 海の嵐
いつ頃だったか、かなり初期の頃という事は覚えているが「あなた、これ唄ったらいいですよ」と高石さんから勧められた歌。
非常に単純な歌なのでかえって難しい。
少しのアレンジも考えたが、この手のものは元歌に忠実か、かなり近くか、どちらにしてもシンプルに徹した方がいい、と思う。
5 柳の木の下に
本来、省悟の「し~だれ柳が~♪」という声が必要だが、それももう叶わない。
そして、今回はこのメロディーラインを採用してみた。
リッキー・スキャッグスとトニー・ライスが1980年に残した録音で、省悟がかなり気に入っていたものだ。
しかし、あいつ、声高かったなぁ。
自分でも良く言っていた「し~だれ…♪と歌い出すと脳天がプツンといきそうや」
6 兵士と娘
これは大好きな歌。メロディがなんとも言えない。
「兵士と娘に会ったのは~♪」というところでA7th のメロディ、そこに当てはまっているコーラスパートが9thにいく。
これでA9thの…こんな細かいところ、当時の人って別に考えなかったんだろうけど、こんなところが僕にとっては非常に大事。
ここでGのコードに行く人もいるけど、その感覚は僕には無い。
おそらく省悟にもその感覚は無かっただろう。
昔の録音では高石さんとのデュオだった。
7 レッドヘアード・ボーイ~ジューン・アップル
1曲目は元々アイルランドの歌。演奏ではホーンパイプとして扱われることが多いが、ブルーグラスではホーンパイプというものは極めて速く演奏される。
今回、ブルーグラススタイルではあるが、少しテンポを落としてみた。というか、もうあんなに速くは弾けない…かな。
ジューン・アップルの方はおそらくアメリカン・チューン。ノース・カロライナともバージニアの南西部あたりの曲だろうとも言われているが、こちらもとてもポピュラーなもので、こういった曲は楽器を持てば必ずと言っていいほど、始まってしまうものだった。
8 今宵恋に泣く
これは大学時代から慣れ親しんだ歌だ。
スタンレー・ブラザースのえも言われん絶妙なコーラスが大好きだった。
少し、カントリーチックなギターブレイクを考えたので、本来はカントリーバンドと一緒に歌ったりしたら気持ちいいのかな。
9 君眠る丘
カーターファミリーの中でもとても好きな歌だし、また高石さんの訳詩が素晴らしい。
僕も少しアレンジしてみた。
しかし、考えてみると彼、お墓の歌がけっこう多かったような気がする。
この録音ではマンドリンの音色で風を表現してみたかった。
それでもあくまでシンプルをモットーに構成してみた。
10 そして秋~この世の果てまで
この歌はやっぱり高石さんならでは、というところだろう。
なので、インストとして演奏してみたが、メロディが美しく、これが良いかな、と感じた。
このイントロも当時僕が考えたものだが、イントロとかはとても大事だ。
あ、それそれ!みたいな、最初の数小節で世界を作ってしまうような…。
そして、この曲を弾いていて、突然次の曲が思い浮かんだ。
こんな遊び、とも言えることをよく二人で演奏したもんだ。
11山と川
これは笠木さんの詩で、ナターシャーセブンを知る人は誰しもが口ずさみたくなる歌だと思う。
このイントロは録音の数時間前に突然頭に浮かんだもの。
12 街
さぁ、いよいよ出ました。これがないと始まらないし、終わらない、というほどの名作だと思うし、でも、今までに自身で歌ったことはないし、さて、どうしたもんかと考えている最中に何となく浮かんだのが、マウンテンズ・オブ・ポメロイのメロディ。
学生時代から住んでいた京都の街を想い出しながら、そこにアイルランドのメロディを重ねていく。ひょっとしたら、これは僕にしか出来ない事ではないか、と感じるが、いかがなものだろうか。
そういうことがある意味最も大切な部分かもしれない。
ここでは、イメージ的にみんなで歌う、プラス、女の子の声と言うものが必要だな、と考え、スタジオの近く(比較的)に住み、薬剤師の仕事をしながら、歌っているエリカさんにお願いしてみた。
一番が終わった直後のコーラスではなんか省悟の声が…というか、この録音の随所で省悟の声が聞こえてくるような気がする。
そして、13 として街をブルーグラススタイルで。ここでは敢えてライブ感を出すために非常にラフに録音。緊張と熱気の中、チューニングを直す暇もなかったような、どこか、宵々山コンサート終了後の興奮冷めやらぬ中「さぁ、みんな気を付けて帰ってください!また来年会いましょう!」という永さんの声が聞こえてくるような…。
そして、みんなの笑顔が見えてくるような…。
この街が好きさ~君がいるから~
この街が好きさ、君の微笑あるから~♪
みんな有難う!!