2012年アイルランドの旅 ~8月12日 フィークル~

8月12日 曇り

とうとう、かなり疲れてきたみたいだ。昼過ぎまで寝てしまった。散歩しようと表に出ると、ジョン・キングとバッタリ。飲んではいるようだが、まだまだギネス50杯くらいだろう。会話も成立したし、しっかりしたもんだった。

空が暗くなってきた。ポツポツときた、と思ったら、次の瞬間バケツどころか海をひっくり返したくらいの雨になった。ほんの2~3秒だ。もし外で楽器でも弾いていたら片づける暇はなかっただろう。

ジョニー“リンゴ”から電話がかかった。フィークルに来ているんだけど、どこかで一緒にできないか、という。

雨も手伝って殆どのパブはもう人でいっぱいだし、セッションもホストが決まっていてなかなか場所がない。

ふとみると、モロニーズという、昨夜ジョセフィンと演奏したパブの裏庭なら屋根もあるし、今のところ空いているようだ。

すぐにリンゴに電話をすると、日本人の女の子を2人連れてきた。そのうちの一人は、ゴールウェイで出会ったリノさんだった。

彼女がおもむろに言った「すみません。神戸でバンジョーを弾いていた、三津谷って覚えてますか」

「あー、勿論。ロッコーマウンテン・ボーイズだったかな。当時評判のバンジョー弾きだったよ。すごく上手かった。どうして彼のことを知っているの?」

「あたし、三津谷の娘です」本当に驚いた。僕は多分、大学時代から知っていたはずだ。「たしか“三津谷組”っていうファミリー・バンドやってたよね」

「そうです、フィドルをやってました」

早速、希花と“ジェルサレム・リッジ”のデュエット。

三津谷君、またどこかで会えたら嬉しいな。

ホステルに戻ると、フィドラーのブレンダン・ラリシーから、また会いたいから連絡をくれ、とメッセージが入っていた。

明日エニスに戻るので、そこで会うことにしよう。

フィークル最後の晩、ショッツでゆっくりビールでも飲もうと出かけてみると、数人がセッションをしていた。

結局つかまってしまい、セッションに加わることになり、また3時過ぎに戻ることとなった。