Irish Music その20

The Oak Tree/The Foxhunter’s(Reel)

 

★  The Oak Tree

“僕がこの曲を初めて聴いたのは、おそらくDick Gaughanのアルバムだっただろう。スコットランドのシンガーである、彼のギター・アルバムだった。後年彼と同じフェスティバルに出演する機会があったので、ミーハーにも、少しだけお話させてもらったが、いかつい風貌から想像もつかないくらいに穏やかそうな人だった。美しいメロディを持った、3パートのリールで、多くの人が(しゃれではない)演奏している”

 

★  The Foxhunter’s

“これはThe Bucks of Oranmoreと共にエンディングに持ってこいの曲だ。GかAで演奏される。どちらで弾くのがよりよいか、という事に関する意見交換などもよくあるらしいが、Andrew MacNamaraとの演奏では交互にやった。それはそれは盛り上がるやり方だ。

フィドルではJames KellyやSean KeanがAEAEというチューニングで演奏するらしいが(勿論、キーはA)これはまるでBlack Mountain RagをAEAC#にチューニングする、ブルーグラスでの手方に似ている”

 

The Green Fields of Glentown/Tamlin/The Mouth of Tobique (Reel)

 

★  The Green Fields of Glentown

“初めて聴いたのはSilly Wizardのアルバムだったが、かれらは3パート目を抜かしていた。‘92年頃のことだ。セッションで弾いたら「あんた、Silly Wizardでおぼえたんでしょ」と誰かに言われたもんだ。Tommy Peoplesの作になるとても魅力的な曲で、典型的フィドル・チューンと言えるだろう”

 

★  Tamlin

“West Coast Seamus Eaganのバンジョー教則ビデオの最初の曲だ。彼はソーラスのSeamusとは違う。当時、オレゴンに住んでいたバンジョー弾きで、非常にパワフルなヒッピーである。Dale Russが最近、自転車に乗った彼を見たらしいが、あのぴちぴちのパンツだけはやめて欲しい、と言っていた。彼のことを僕らが呼ぶ時はこう呼ぶ。Seamus Reel Eagan。Reelを弾かせると、物凄く太い腕で、まるで大砲のような音量で、機関銃のように弾くからだ。Tamlinは初心者にもとても親しみやすい曲である”

 

★  The Mouth of Tobique

★  “この曲を初めて知ったのは、ジョン・ヒックスのプレイからだと思う。セッションでは大受けに受ける曲だ。作者は分からないが、カナダのTobique Riverというところで、Fiddlers on Tobiqueという集まりがあるそうだ。そんな意味でも典型的な、フレンチ・カナディアン・チューンのような気もするが、何故かTexas Quickstepというタイトルもついている。日本ではシャロン・シャノンの演奏で有名になった曲だろう。これをよく演奏していたころの彼女のバンドのフィドラーはAthena Targisだった。そういえば、彼女とあと数人の若者とセッション・サーフをしていたころから、彼女の得意曲だった”