Irish Music その61

Butterfly    Slip Jig

  • Butterfly

“初めてBothy BandLPレコードを買った時、なんと悲しげな美しいメロディだろう、と思ったものだ。1975年頃のことだ。whistle playerであるSean Pottsの作だといわれるが、どうだろうか。FiddlerであるTommy Pottsの作ではないか、という人もいる。因みに、彼らは一族であるので、最終的にはSeanの作品(トラッドをベースにした作品かも)にTommyが少し手を加えたのではないか、という見解が一番妥当かもしれない。なにはともあれ、Bothy Bandのアレンジは他に類を見ないほど美しいと僕は思う。この音楽をよく知っている人にも、全く知らない人にもその美しさが胸に響くような曲だ”

 

The Night Before Poor Larry Was Stretched     Slip Jig

  • The Night Before Poor Larry Was Stretched

“なんとも奇妙なタイトルだが、Martin Hayes の演奏まで聴いたことがなかった。そんなにポピュラーな曲ではないようだが、実にシンプルで美しい曲だと思う”

 

The Monk’s     Jig

  • The Monk’s

“またの名をSonny Brogan’s Fancyという。Arty McGlynnの演奏から学んだが、多くの人が録音している、有名な曲だ。僕らはこの後「その59」で出たPaddy Fahey’smajorで持ってきている”

 

The Cuil Aodha/The Piper’s Chair     Jig

★ The Cuil Aodha

“これは随分前から知っていた曲だが、このタイトルでしか知らず、とても読めなかった。どうやらCo.Corkにある地名らしい。Cooleaという村であるらしいのだ。2000年頃、Terry Binghamと録音したことがあるが、とてもいいフレーバーを持った曲だ”

  • The Piper’s Chair

“前の曲とセットでTerryと録音した時、彼は曲目を知らなかったので、クレジットにはGun Ainmと書かせてもらったが、後になってこのタイトルであることを知った。ブルーグラスのマンドリン奏者であり、僕のレコーディングのエンジニアーであったDave Wellhausenはこの曲がすごく気に入っていた。余談だが、Daveは元ブルース・バンドのハーモニカ奏者で、ヨーロッパ・ツアーなどもしていた人だったが、ある時何を思ったか、突然ブルーグラスに魅せられてしまった。特にBill Monroeに傾倒して、ブルース・フィーリング溢れる演奏を得意としていた。もしかしたら、かなりブルージーな曲かもしれない。僕らも大好きな曲だ”