6月20日(金)ダブリン到着 午後7時。こんなに都会の飛行場なのに、滑走路をうさぎが走っている。
気温17度。まだお昼のように明るいが、さすがに疲れた。
早いとこB&Bに入って寝るか、と思った通り爆睡。
6月21日(土)快晴 同じく17度くらい。
8時からゆっくり朝食を取る。今回はアイリッシュ・ブレックファーストではない。それでもハムやチーズ、それにパン、トマトなど、あとはシリアルや定番のミルクティーでお腹いっぱい。
できるだけ沢山朝のうちに食べておけば節約できるだろう。
今回のダブリン滞在は、今まで何故か素通りしたトリニティ・カレッジの見学を主な目的としている。
やはりアイルランド文学の重鎮、栩木伸明氏の影響であることは確かだ。素晴らしいオールド・ライブラリーとケルズの書、そして最古のアイリッシュ・ハープとされるブライアン・ボルーのハープにため息がこぼれる。このあたりは筆舌に尽くしがたいので、やっぱり一度みておくといい、なんて「今まで素通りしていたのによく言うよ」って言われそう。
楽器屋さんも一応一巡りしてから、ダブリンに住む石川ようへい君と落ち合い、マーケット・バーという素晴らしく広く美しく、それでいてとてもカジュアルなレストランで美味しい食事と楽しい会話に時の経つのも忘れた。
今、そしてこれから自分のやりたいことに真剣に向き合うことを常日頃忘れずに、そして、そのために最大限の努力を惜しまず突き進む立派な若者だ。
彼と別れたのが10時頃。今日は夏至。まだまだ明るい。
6月22日(日)快晴
陽に当たると暑く、日陰に入るとかなり寒い、という困った気候。今日はセント・パトリック教会とクライストチャーチの見学。苦労した結果、希花さんの押しの一手でクライストチャーチのミサは見学できた。
そして、もともと西洋人はこういう和声で育って来ている、ということを再認識させられる素晴らしい音楽を聴くことができた。
ダブリンも他にいろいろ観るところがあるんだ、とB&Bの若い兄ちゃんが地図を見ながら事細かに教えてくれたが、何せあとがいろいろあるし、やっぱり観光をする気は起こらない。
それでもいつかはダブリン周辺も見てみたらいいかもしれない。僕らの知らないアイルランドがまだまだあるだろう。
夜、すぐ近くのパブでフィドルとギター・ボーカルのデュオを聴いた。いかにも都会の人達を楽しませる力強い演奏だった。
丸太ん棒のような腕と、ビヤ樽のような体でひたすら弾きまくるフィドラーも実につぼを心得ている良い演奏だ。
弓はプラスティックを使っていると言っていた。彼くらいガンガンに弾くと、いくら毛があっても足りないらしい。
ギターの方は、少し前に見たバンジョーとギターのデュオとあまり変わりはない。上手いが全て同じ感じで弾く。パブというところで飲み客相手にパブソングを歌い、リールやジグを伴奏すると結局そのようになるのだろう。僕の感覚では、それは誰にでもできて、誰とも変わらないサウンドになってしまう。
難しいところだ。しかしなかなか良いデュオだった。自分たちとは違う方法を取るいい演奏家達からも何かしら吸収できるものがあることは確かだ。
明日からゴルウエイ。
まだ雨には降られていないが、西の方はどうだろう。