The Sligo Maid/London Lasses (Reel)
- The Sligo Maid
“非常に有名な曲。そんな意味でも特に最初の頃に覚える曲のひとつかもしれない。特筆すべきこともないが、コードについては考えてみたいものだ。最もトラッドなやり方はAパートBパート、共にDはじまり(key of G)だろう。何故かというと、パイプのドローンがDの音で鳴り続けるケースが多いからだ。その次はBパートでAmを使うやり方。更にAパートはAmで始まるやり方。こちらは大体の人がBパートもAmでやる。僕のやり方はAパートをAmで入り、BパートにCを持ってくる。Cをもってくることで、メロディとC6の関係を持つことが出来るが、同じメロディが4回出てくるので、3回目をAmでやり、AパートのAmを予感させる。この予感ということを習ったのは、ビル・キースからだ。彼のバンジョーでのリックでは細かいところで7thや9thを入れることで、次の音やコードの予感をさせる、という方法。彼がこの方法をたまたまビル・モンローのバンドにいたときに使ったら彼が振り向いた、という話がある。ビル・モンローも流石にハッとしたらしい。1963年頃の話だ。大したことではないかもしれないが、アイリッシュに於いてもギタリストはこれくらい細かいところまで気をくばりたいものだ。相手に合わせる、ということも忘れてはいけないし”
- London Lasses (その49参照)
“これも非常にポピュラーな曲だが、BパートはほとんどDバージョンのFarewell to Irelandと同じ展開だ。キーが違うので、こんがらがってしまうことはなさそうだが、それにしてもよく似ている”
Fraher’s/Frieze Breeches (jig)
▪ Fraher’s
“非常にシンプルな古いパイプ・チューン。僕はMick O’Connerのバンジョーから習った。Paddy Cartyのフルートアルバムにバンジョー・ソロとして入っていたものだ。先日Edel Foxと演奏した時、彼女が弾いて想い出した。シンプル・イズ・ザ・ベストを絵にかいたような曲だ”
- Frieze Breeches
“一般的には5パートあるジグだが、いや、8パート、9パートある、という人もいるようだ。特に前の曲と繋げてやらなくても、これ自体で充分に美しく、かつ、長い曲だ”