フィークルから戻ってすぐに、今度はショーン・ギャビンから電話。なんでもショーンの息子がやっているバンドで5弦バンジョーを弾いて欲しい、ということだ。
その日はベネフィット・コンサートでセコンド・ハーフにDe Dannan、その前に彼らが演奏する、という。
どんなバンドか訊いてみると、完全なアイリッシュ・ロックだ。
U2 , Pouges , Bruce Springsteenをはじめとして、ブルースやロックン・ロールを歌う5人編成のバンド。
ギター&ボーカル、カホーン、スネア&ハイファット&ボーカル、ダブル・ベース&ボーカル、そしてショーンの息子である、ショーン(ややこしいが同じ名前)のフィドル&ボーカル。
コーラスはなかなかに決まっている。ただ、演奏する曲は全部で10曲。そのうち知っている曲が2曲。後は彼らのオリジナル曲だったり、聴いた事の無いポップス系のものばかり。
だが、ほとんどはブルース進行で歌われる。
全員、25〜6歳の若者でトラッドなど知らないが、Michael ColemanやTommy Peoplesの存在は知っている。
随分前にかまやつさんと沖縄に行って、コンディション・グリーンと演奏した時のように、取りあえず相手の出方を見ながらやっていけばいいのだが、彼らも気に入ってくれたのか「ここはバンジョーソロでいこう」などと言い始める。
アカペラのコーラスになると、バンジョーだけが伴奏にまわるといったアレンジも突然思いついたり。
だが、なかなかコーラスがパワフルで良いので、こちらもガンガンいける。
結局全ての曲で弾きまくって無事終了。
セコンド・ハーフのDe Dannanもゆっくり楽しむことが出来た。
希花はこの日、同じ時間に教会でCo Mayo 出身のShane Mulchrone というバンジョー奏者のコンサートにフィドラーとして参加。バンジョーとフィドルのデュエットで演奏していた。
こちらは純粋なトラッド・アイリッシュ。後でDe Dannanを聴くために合流したが奇妙な一日だった。