2018年アイルランドの旅 25 ゴールウェイからカーロウに戻る

814日(火)曇り。ゴールウェイらしい、風の強い日だ。おまけに雨も降って来た。

今日はこれからゴールウェイを出て、ダブリンに向かう。ダブリン空港でスペインから帰ってくるキアラン君と待ち合わせてカーロウに戻る。猫たちはキアラン君のお母ちゃんが見てくれているらしい。元気かな?

バス・ストップに向かって歩いていたら、Yanksというバンドでギターを弾いているSean Ernestに会った。

フィークルにいた時に「やぁジュンジ」と声をかけられた男だ。もともとアメリカ出で今はエニスに住んでいるという。

以前にも会っているのだが、向こうにとっては珍しいので覚えていても、こちらは同じ白人だったりすると結構難しいことがある。

彼はアイルランド人とはまた違った典型的ヤンキーといった感じの気さくな若者だ。

バスは快適に走っておっと、そう書いた途端にめっちゃ揺れたダブリン市内に着いた。ここから空港まであと20分くらいかな。

現在947分。バスの時計は1時間進んでいる。ちなみに1時間きっちりなんていい方だ。この8年間で何回バスを利用したかわからないが、時計は合っていた試しが、いや、多分それでも一度あってびっくりしたことがあるくらいだ。

ところで、あまり天気も良くないせいだろうか。それとも季節が進んだせいだろうか、外はもう暗くなっている。

少し日焼けしたキアラン君とも無事空港で会えて、帰りにバーガーキングでテイクアウトして車の中で食べながら帰って来た。

とりあえず、14日中には戻った。猫は喜んで走り回って、また耳にむしゃぶりついている。

815日(水)日本は終戦記念日。多くの若者たちが命を懸けて国を守ってきたのに、今では、いい加減な政治家たちが自分の身を守るためだけに嘘つき放題。それでも踏ん反り返っておいしいもの食べて、その勢いで口を滑らせて下手なこと言ったら少し静かにしてれば忘れるだろう、くらいにしか思っていない。そんな国になるなんて、本当に気の毒だ。

こちらの天気は晴れ。少し暖かいようだ。

猫に食事をさせたら早速付いて回って耳を狙っている。長いこと留守をしていたのでストレスもたまっているだろうし、少しはやらせてあげないといけないかな。

こちらもあまりにフィークルが強烈だったのでこの1週間は少しゆっくりしたい。

来週にはノエル・ヒルとのギグで北アイルランドに行かなくてはならない。

フラーは今週かな?みんなが「行くのか?」と訊くけど、大概のミュージシャン(これで食べている人という意味)は行かない、と答えている。仕事としてなら別だが。

今回、ワークショップやコンペティションなどを含め、その実行委員会の手伝いもして(少しだが)いろんなことを経験して思ったことがある。

それは子供達のコンペティションを見ていて特に強く感じたことだ。彼らの真剣な眼差しは、この音楽で育って来た祖父、祖母から、また、父、母から、そして兄弟たちとともに築いて来ているものだ。

果たして「なんとなくかっこいいから。コンペティションに応募したいから。ケイリバンドで、一種の、みんなでやれば怖くないし、楽しい」的なノリでこんな世界に踏み込んでいって失礼ではないかどうか、ということ。そんなことをつくづく感じさせられてしまった。

日本人がなんていう珍しさで受けたことを喜んでいても仕方がない、ということは初めてアメリカに行った1979年の時に現地に住む日本人の友人が言っていたことだ。

そんなものはお世辞に過ぎない。せいぜい半年持っていいところだ、と彼は言っていた。

このようなことは僕が散々経験して来たことだし、感じて来たことだ。そのために独自のスタイルを作ることを心がけてきた。

そんな意味でもギターという楽器でこの世界に入ったことは大きなことだったが、また大変なことでもある。その大変さはリード楽器の大変さとはまた違うものでもある。

アンドリューと出会って27年目くらい。それからも多くの人との出会いを通してまたまた新たな刺激を得た気分だ。

ところで、さっきまで晴れていたのに断続的にシャワーのような雨が降る。今日は一日こんな感じだろう。

希花さんもキアラン君も出かけているので一人のんびり猫のお相手。でも耳は今晩は勘弁してほしい。