2022年 アイルランドの旅 6

こちらでは8月15日の朝。終戦記念日のはずだが、日本ではもう過ぎている。

昨夜、一週間の天気が大逆転するように雷とともにかなりの雨が降った。

ひっきりなしに空が光り、電気を消していると時折部屋がものすごく明るくなり、しばらくしてゴロゴロと。思わずへその確認。

朝にはすっかり止んでいたが、アイルランドらしいどんよりした1日になりそう。

これからはランチを忘れても傘は忘れるな、という気候かな。いや、傘なんかこの国の人には必要なかったか。

恒例の散歩に出掛ける。

10分ほど歩いた大きな教会の敷地に公園があり、川が流れ、その川辺の広場にちょっとしたエクササイズマシンが並んでいる。

先日ノエルが「あそこにあるマシンは効くか?」と言っていた。

ちょうどばったりノエルと出会った時、その直前に見つけて少しトライしたばかりだったので「まぁ、子供も遊んでいたくらいだからそんなに大したことないけど」と言っておいたが、真剣にやると次の日は少し効いている。

そのうちまた遭遇するかもしれない。

川にはカモやカモメがいっぱいいる。

澄み渡った水と緑の芝生で遊ぶ鳥たち。あまりに美しい光景なのでついついスマホを出してしまう。

大量に撮った写真は、やはり空気が澄んでいるせいかスマホでも驚くくらい良い色合いに見えるが、やはりそれなりのカメラだったらもっと良い写真が撮れるだろう。

ところで、そのマシンがある公園の近くに気持ちの良さそうなカフェがある。

朝から多くの人が、と言ってもコメダのようなものではなく、ローカルの小さいカフェ。

とにかく多くの人がテイクアウトをしたり、少しのあいだ外のテーブルでまったりとしたり。大学病院の近くということもあり、多くの医療関係者なども利用しているんだと思う。

そんな中、カフェの入り口に救急車が止まっている。

ふと見ると、救急隊員が2人でコーヒーを飲みながらタバコを吸って談笑している。

これ、日本だったらアウトでしょ。

先日、土曜の夜、と言っても7時くらいか。電車に乗ってゴールウェイに戻る時だが、ゴールウェイの一つ手前の駅から若い女の子が大量に乗ってきた。

これから都会のクラブでブイブイ言わせるんだろうなぁ。

しかしその格好たるや日本だったら完全にアウト。ビーチじゃないんだから。ハロウィンでもないし。

いくら埼玉から東京に遊びに行くにしてもあれはアウトだ。

あ、いや。これ言ったらアウトかもしれない。

てなことを考えながら、やっぱり国の常識の違いというのはなかなかに埋めがたいところがあるし、政治家と国民の常識の違いも埋めがたいところがあるなぁ、と…そこに行くか?

ところで終戦記念日。毎年僕は何か書いているが、結局今だに庶民は「耐え難きを耐え、忍び難きを忍ぎ」そうして生きているように思えてならない。