2012年アイルランドの旅  ~ダブリン~

7月9日、気温16度、曇り。ダブリンに着いた。今回はスムーズに荷物が出てきた。コぺンハーゲン乗換えという、過去に経験のないルートを使ったため、心配はひとしおだったが、ギターのケースに大きく書いた“ダブリン、アイルランド”という紙を貼っておいたのが利いたのかも知れない。それでも違うところに行くようだったら、この辺の空港職員は日本の政治家並みだ。

なにはともあれ、今日は偶然にもダブリン市内で、クリスティー・ムーアのコンサートがあり、ゲストにマーチン・オコーナーバンドが出る、ということだ。

フィドルとバンジョーにカハル・ヘイデン、ギターはシェイミー・オダウドだ。シェイミーとは彼がダーヴィッシュにいたころから仲が良かった。

初めてダーヴィッシュのメンバーとして彼が加わった時、客席にいた僕を見つけて「ジュンジ、会えてうれしいよ。新しいCDがあるけど持っていけよ」と、まだ自分が加わる前の2枚組みのライブアルバムをくれた。そんな彼とも、マーチンともゆっくり話すことができたことは初日としてじゅうぶんな収穫だった。

 

 

 

 

 

 

 

帰るときにはアイルランドらしく、小雨、というよりも少ししっかりした雨に打たれたが、それもまた清清しい気分であったので、軽くギネスを一杯だけ飲んで寝ることにした。先も長いので、ファストフードに立ち寄ってカレーチップス、なんていう不健康なまねはやめておこう。

 

7月10日、今日もどんよりと曇っているが、あと何回同じことを書くはめになるだろうか。それにしてもひたすら涼しいのは助かる。

まだ眼も良く覚めやらない時、携帯が鳴った。ブレンダン・ベグリーだ。「ジュンジ、明日からミルタウン・マルベイに来ないか?ウイリー・クランシー・ウィークだ。よかったら家に泊まれよ」

彼はケリーの他にクレアーにも家を持っている。とても有難いことなので、それにしばらくの間、特に行かなければならないところは無いので、二つ返事でオーケーした。だが、とりあえず寝袋が必要になったので街に買い物に出る。ついでに数年前に知り合った日本人のヨウヘイ君が勤める“マーフィーズ”というアイスクリーム屋さんによって、温かいブラウニーのうえに冷たいアイスクリームが乗っかった極上の一品を食べて、ヨウヘイ君と時間を過ごした。

日本を離れて海外で頑張っている素晴らしい若者だ。

さて、寝袋も無事手に入り、ミルタウン・マルベイ行きの準備は整った。本当の旅はここから始まるのだ。そういえば、ジョン・ヒックスも来るといっていた。もし会えれば17年ぶりになる。楽しみだ。