Mareka & Junji Live in 陽のあたる道(Wanさん&どんべえさんのお店)
6月10日の日曜日、昨日の雨がうそのように朝から青空がのぞいている。もうそろそろ梅雨に入るらしいし、また明日からはどうなるか分からない。
鶴ヶ峰の駅で降りて、徒歩3~4分。もし、駅後方に出口があったら、1分かかるかどうか、というロケーションに佇む焙煎コーヒーの専門店、「陽のあたる道」は犬飼夫妻の長年の夢を実現させた素敵なコーヒーハウス。
先のバードランドの藤森さんといい、ここの犬飼さん夫妻といい、夢を抱き続けて、その夢を現実のものとしていく生き方には深く感動する。
お店の名前通り、たっぷりと陽が当たる明るいスペースに次から次へと見なれた顔が集まって来る。
夫妻が呼んでいただいた数人の初めての人もいるようだが、もうとんでもなく長年見続けているお顔もいる。
今日の僕らのコンセプトは、日曜の昼下がり、ゆったりと落ち着いた音楽を聴いてほしい、ということと、懐かしいフォークソングをみんなで歌おうというもの。
懐かしい歌も、楽器演奏とひっ付けてそちらとセットでひとつの世界として、楽しんでもらえれば、と思う。
70年代にPlanxtyが盛んにやっていたスタイルはずっと僕の胸の内にあったもので、今、希花とのデュオでそれが実現可能となっている。
アイルランドのケリーで体験した、大西洋の荒波と吹き抜ける風の音から想い出した“川のほとり”からブリタニーの音楽に繋げていく手法も、北山さんの影響を受けた“風”からSimple Pleasureという美しいジグに入ってゆく手法も、このデュオならでは、というものかもしれない。
いつもやっている“別れの唄”もみんな一緒に歌ってくれたし、犬飼さんの奥さんは僕らの後ろのカウンター内で密かに涙を浮かべていたらしい。
そして名曲“スカンランの娘”。
今回は今までにやったことのない曲で僕が昔から大好きだったワルツ“Thomas Farewell”と“As the Sun Was Setting”を演奏させて頂いた。
そして最後は、これもその昔、坂庭省悟とよく一緒に演奏した“Lead the Knave~Music for a Found Harmonium”
アンコールに“Da Slockit Light~Si Bheag Si Mhor”
終了後は打ち上げに突入。格別のローストビーフ(大家さんからの差し入れ)やマリネなどを囲んで、もう殆ど古くからの友人との集まり。
チャップリン・イン・ニューシューズから陽のあたる道、そしてヘイヘイヘイまでみんなで歌って演奏をした。
どんべえさん(因みにここのおくさん)の弾く“Da Slockit Light”(確か)圧巻でした。いえ、演奏が、ではなく、あのシーンが。
みんなこうして音楽を聴きに来てくれて、又、最後まで一緒に語り合ってくれて本当に嬉しい。
仲間と共にいる犬飼さん夫妻の飾らない人柄がまぶしいくらいだ。
今回は珍しく、希花の大学の後輩が3人も来てくれて、平均年齢を一気に下げてくれた。普段見かけることが無い若い女の子が、それも親に無理やり連れてこられたのではなく目の前にいたりすると、僕だけではない、いつも聴きに来てくれるおじさんたちもどことなく緊張しているようだった。
ところが終わってからの彼女たちの話題は、先輩である希花を囲んでの解剖の話であった。あー恐ろしや。
犬飼夫妻、遅くまで有難うございました。
この素晴らしいお店がいつまでも続きますように。僕らもまたここで演奏させて頂きたいし、美味しいコーヒーも頂きに寄りたい。
そうだ。奥さんのつくったシフォンケーキ、絶品でした。いつか藤森さんと一緒にここに来て、犬飼さん夫妻と一緒にバードランドにいってみようかな。
そうそう、打ち上げで出していただいた、崎陽軒のしゅうまいに付いていた陶器で出来たひょうちゃん。僕らにとっては懐かしいものだったが、希花にとっては見たこともない珍しいものだったらしい。大切に持って帰って行った。
みなさん、本当に本当に有難う。