またまた好天に恵まれて一路中津川へ。今日の音楽はレストラン「アニー・ホール」で。見るからに素敵な造りのレストランで料理も素晴らしく、中津川に行くなら是非寄りたいお店だ。
むかしからの知り合いである佐古さんが、奥さんと優秀なスタッフと共に運営していてライブも定期的におこなっている。
ここも僕と希花は2回目、アリさんは初めてということだ。中津川に着いたのが少し早すぎたのでお昼ご飯を食べようか、という話しになり、モスバーガーを見つけたが、多分佐古さんに電話したら何か食べさせてくれるよ、という僕の提案でそのままアニー・ホールに向かう。
ランチの時間、数組の女性達で賑わっていたが、僕らが到着するとすぐに佐古さんが出てきてくれてパーキングの場所を教えてくれた。
そしてスープ、サラダ、パスタなどをご馳走してくれる。どれをとっても超絶品だ。アリさんもポーク・ソテーに満足そうに微笑んでいる。
コーヒーをいただいてもまだ時間が充分あるので、一旦ホテルに向かうが、この町は何ともいえずいい景色を見せてくれる。自然と我夢土下座の歌った“小さな町”を口ずさんでしまいそうになる。
希花もこの中津川という町の景色が好きだと言っているので、ここで開業したら土着民や我夢土下座が“よいよい”になって現れるだろう。
そしてみんなで佐古さんのところで美味しいもの食べて、それでもなに食べたか忘れてすぐまた食べに行ったら佐古さんも作ったこと忘れて、また食べて音楽をやって…なんて中津川らしいなぁ。
コンサートにもみんな来てくれた。田口さん(通称たぐさん)の前でうたうのは緊張する。彼は、だれにも真似できない心のこもった歌を、極自然に唄える人だ。土着民のメンバーも奥さん達もどうしてみんなあんなにいい顔をしているんだろう。
ある意味、僕らがよく訪れるアイルランドの田舎町の人達と同じ雰囲気を漂わせている人達だ。
ここでも多くの人達が僕らの音楽に聴き入ってくれた。そして、初めて聴いたという人達からも感激の声を多くよせられたことはとても嬉しいことだ。
終了後も美味しい料理とワインで、時の経つのも忘れて仲間と語り合った。僕にとっては佐古さんも我夢土下座も土着民も、みんなみんな目標のような人達だ。
今日は僕らにとっては初めての土地、アリさんにしてはもう10回目にもなろうか、というところらしいが、常滑だ。
焼きもの、特に急須が有名らしい。急須は僕としょうちゃんが“ばんじ”と呼んでいた。「ちょっと、ばんじ取ってくれるか」といったら急須を取ってくれ、という意味だ。
そんなことはどうでもいい。
会場に着いた僕らは、時間もあることだし、まずコーヒーをいただいてから、アリさんの道案内で焼きものを見学しに出かける。
とても興味深いつくりの細い入り組んだ道があちこちに広がっていて面白い。多くの工房に混じって古くからやっていそうな団子やさんがあったので、後から来るたけちゃんのために団子をおみやげに買うが、あまりにいいにおいだったので歩きながら、そしてアリさんのガイドを聞きながら少し食べた。
さて、リハーサルを始めようか、と思っているとたけちゃん登場。「いやー朝6時から仕事済ませて美味しいカレーパン買ってきました」
こりゃー太るぞ。
撮影 Ariさん
ここは岩橋さんという女性の方をはじめとする“ねこときんぎょの会”が沢山の人を集めてくれた。
もともとアリさんの紹介でいつか来れたらな、と思っていたので、今回アリさんと一緒に来れて勇気百倍だ。
それに音響は、また、てーさんがハトちゃんと安藤さんをスタッフとして、万全を整えてくれている。きょうはえびちりはやめておいたほうがいいかもしれない。
アリさんには今日は是非“Orange Blossom Special”をやってもらわなくては、ということで最後の曲は“Foggy Mountain Break Down/Orange Blossom Special”というあり得ないメドレーを演奏した。
そして、若い希花をもう一段印象付けるために“Jewish Reel”これはもう希花ならでは、である。
70年代から80年代、猛烈な勢いですっ飛ばしていたDe Dannan。その流れを彷彿とさせるフィドル・プレイは、さすがにフランキー・ギャビンをもうならせただけのことはある。僕もアリさんも歳がいっているので、ついて行くのがやっとだ。
たけちゃんも「いやーすごいですね。あのジュースリール」と訳の分からないことを言ってニコニコしながら「じゃ、明日帰る途中で美味しいそばご馳走しますから。いやーそれにしてもジュースリール、良かった。フィドル始めよう」と言って帰って行った。
みんなで打ち上げ。素晴らしい作りの和風ダイニングというのかな。絶対に美味しいだろうと思える店で、高見さん、奈良の谷口さんも交えての夕食。
てーさんも大人しくしていたので料理には満足したのだろう。僕らも大満足で最後にお茶漬けまで食べてしまった。
そして今日はみんなで岩橋家に泊めてもらった。それはそれは素晴らしい家でついついいろんなところを覗いてしまって、あっ、こんなところに洗濯ものが、なんて…。洗濯物ですら上品でオブジェにでもなりそうな素晴らしい家で、疲れていたはずなのに2時くらいまでお話がはずんでしまった。
岩橋さん、すごく眠たかっただろうに。
朝は美味しいコーヒーといちごとヨーグルトをご馳走になり、しばしまた岩橋さんと歓談して、一路たけちゃんの待つ豊川へ。
岩橋さん、そして“猫と金魚の会”のみなさん、ありがとうございました。
今回もたくさんのありがとうがあって、ほんとうにこうして生かされていることに感謝です。
たけちゃんのご馳走してくれるうどんを食べながら、この3日間の想い出を大切にしなくては、という思いにしばし胸がいっぱいになりました。
みなさん、そしてアリさん、本当にありがとう。