世屋高原 しおぎり荘 その1

これぞ極上の2日間。

天気予報は土、日ともにきれいな雨マークだったのが、前日にはすっかり消え、当日はきもちのいい晴れの天気となりました。

宮津の駅に迎えに来てくれた椙谷さんもその天気にはびっくり。

さっそく駅前の魚料理のお店に連れて行ってくれる。いつも混み合ったお店で、待つことなく入れることは珍しいという。

ハタハタとさんまの焼き魚定食が僕、椙谷さんがいわしの煮魚定食、希花がお刺身定食、さらにみんなで刺身の盛り合わせ。

お昼御飯としては、どえらい豪華だが、新幹線で駅弁など食べなくてよかった。実はこういうものを期待してお腹を空かせてきたのだ。

それに、晩ごはんはしおぎり荘の絶品料理がいただける。

キッチン・スタッフが、極自然に腕によりをかけた、たとえばこんにゃくひとつをとっても、芋からつくりあげるような手間をかけてくれるのである。

地元の食材を使った最上級の料理を、緑の世屋高原に包まれながら楽しむことができるのだ。おなかは空かせていった方がいい。

宮津から天の橋立を過ぎて、いよいよ世屋高原に入ると、どこかアイルランドを思わせる緑が広がって来る。

野生の藤がいたるところに咲き乱れている。今年は竹が黄色に色づいていて不思議だ、と椙谷さんが言う。

僕らには分からないが、確かに、鮮やかな緑の中に黄色く色づいた竹がなんとも異様だ。しかし絶景だ。そしてその中に紫色の藤が咲き乱れている。

春夏秋冬、どの季節に来ても極上の景色に包まれること間違いなしだ。

今日は、まず夕方4時半から、外で演奏。木々に囲まれて、鳥が囀る中での40分。外なのでバンジョーやコンサルティーナのような音の大きい楽器を演奏。もちろんハープはこのような景色の中では極上の味わいを醸し出す。

鳥が反応する。風が心地よい。天候に恵まれて本当に良かった。

撮影:高見さん

30分ほど休憩して、今度は室内での音楽会。

ステージのバックはガラス張りになっていて、まだ明るい世屋高原を一望できる。こんな幸せな時間を過ごせていいのだろうか、と思ってしまうくらいだ。

 

 

でもキッチンではそろそろ大変な時が始まろうとしている。もちろん、僕らが外でやっている最中にほとんど全ての用意はされていて、これからセッティングに入るのだ。

 

広いダイニングに極上の料理が並び、ワイン、ギネス、ノンアルコール飲料、ジュース、

デザートなどが所狭しと並べられ、食べ放題、飲み放題のひと時を過ごす。

一通りお腹が満足感を覚えたところで、さぁまた演奏。

ここからはみんなで一緒に唄える歌なども交え、アイリッシュ・チューンも演奏。なかでも椙谷さんとのデュエットで歌った「谷間の虹」には感動した。ハーモニーをつけても、つられることなしに歌う椙谷さん。

今風の中や花嫁、朝の雨、山と川などを含め、止まることのないアイリッシュ・チューンを演奏。みんなも料理をつまみながら、飲みながら、歌いながら、しゃべりながら、笑いながら、大忙し。

でも、これからお風呂に入り、明日の朝は6時半からまた屋外で音楽会がある。また晴れるといいな。

早く寝なくちゃ、と思いながらも、みんなとおしゃべりしていると楽しくてついつい遅くなってしまうが、11時頃にはキャビンで横になった。

闇に包まれた静かなキャビンでゆっくり眠ることができるのも、覚えていないが(眠っているので)極上のひと時だ。

続く