今日もいい天気。だんだん秋らしくなって嬉しい限りだ。もちろん夏が大好き、という人もいっぱいいるだろうが…。それにしても50年前の夏とはかなり違うような気もする。
根津という土地は僕にとってあまり馴染みがない。美味しいたい焼き屋さんがあるらしい、という認識くらいだ。
築90年というこの教会はスケッチに、あるいは写真に納める人々が後を絶たない、しっとりと落ち着いた建物だ。
僕らはConnaughtman’s Ramblesのジグ・セットでスタート。僕らが長く滞在したゴルウェイはコノート(コナハトという読み方もある)地方。詳しくはゴルウェイ、レイトリム,メイヨー、ロスコモン、スライゴの5つのカウンティで形成される地方の呼び名である。
2曲目はLetterkenny Blacksmith/GneeveguillaというEileen O’Brienから絶賛を受けたリール・セット。
去年まではEileenを怖いおばさん、と思っていた希花さんもフィドラーとしての認知度を高め、彼女からも一目置かれる存在となったようだ。
次にコンサルティーナのCaitlin Nic Gabhann本人の前で弾いた、本人作のSunday’s Well。そして久しぶりに弾いたShetland Air。
1部の終わりはアイルランドでもよく演奏したCoccinelle。
2部はAndy Cuttingの演奏から覚えたContinental Mood/Flat Worldのセット。彼は僕が90年代に好んで聴いていたバンドBlowzabellaのアコーディオン奏者だ。
そして希花さんのコンサルティーナで、ワルツとリールのセット。バンジョーで向うでも人気のあった日本民謡。
ハープとバンジョーで季節の名曲、小さい秋見つけた。そのあと、本当に久しぶりにハープのソロ。3か月間、暑い日本でお留守番、ありがとう。
そして、ローラ・リスクの演奏で覚えたThrough The WoodにMama’s Petをくっつけて、最後にプレスリーの名曲をジグにアレンジしたもの。実はフランキー・ギャビンの家で早起きしてみんなが起きてくるのを待っている間に思いついたもので、起きてきたフランキーが「お、ディ・ダナンでも使えそう」と言っていたものだ。それからリールのセットに。
アンコールは静かにMountains of Pomeroyから、おなじみSi Bheag Si Mhor。
3か月間ゴルウェイを拠点に様々な土地を駆け巡った思い出話を沢山聞いていただこうと思ったが、なかなか時間が足りるものではない。
写真も多少展示させていただき、説明もすこしさせていただいたが、楽しんでもらえただろうか。
終わってから見よう、と考えていた方もおられたようだが、なにせ終わり次第すぐに撤収開始をしなければならなかったので、2部の間に片付けさせていただいた。
またいつか写真集でも出そうかな、なんていう野望も生まれるくらいの写真もあった、と思うので(本人たち談)乞うご期待。
今回、希花さんはコンサルティーナ奏者としての腕前も披露。やはり目の前でテリー・ビンガムが、コーマック・ベグリーが「ここ、この指使いのほうが…いや、待てよ。マレカの方がいいかな?」なんていいながら気さくに弾いてくれるので、とてもためになったようだ。これからますます楽しみだ。
沢山のミュージシャンとの出会いがあり、沢山のヒツジとの出会いがあり、そして山々を渡る風、打ち寄せる大西洋の荒波。そんなアイルランドからの帰朝報告になっただろうか。
終わってから多くの方に撤収の手伝いをしていただきました。皆さんに感謝いたします。
そして、お忙しい中、足を運んでいただいたすべての皆さんに感謝です。