2014年10月25日(土) 阿佐ヶ谷 バルト

この日の阿佐ヶ谷では、ジャズ・フェスティバルなるものが開催されており、あちこちからジャズが流れていた。

人通りも多く、大変な日に来てしまったなぁ、と思ったが、なんとなく町自体が盛り上がっている雰囲気で、それはそれで悪くはないし、天気も上々だし、そういえばLast Guitarの店主である小山さん(長い知り合いでギターのことではいろいろお世話になっている)も、どこかで演奏しているはずだ、などと思いながらバルトへの道を歩いた。

お店では横澤さんが音響の用意をしてくれていた。森谷君は今夜の料理作りに没頭している。この人、本当に料理が好きなんだろう。

さて、今日はいつものアイリッシュと趣向を変えて、フォークソング中心の会を考えていた。

しかも1部は全てバンジョーで。

自作Opus24から青春の光と影、そしてグッド・タイム・チャーリー。さらにジョン・ヘンリーまで。オープンCチューニングで音の深みを得るように弾いてみた。

初めてバンジョーを持って弾いた曲はブラザース・フォァー・バージョンの500マイルだった。なんてことないフレーズだが、当時の僕にとってはバンジョーの音色の代名詞のようなフレーズだった。そこで500マイルを。続いて3つの箱。もともとキングストン・トリオのI’m Going HomeやThis Little Lightなどをソースにして作った曲なので、これもバンジョーで歌った。

そして、少しだけアイルランドの話から希花さんに登場していただいて、どだればち。今回は有名な歌Foggy Dewを挿入させるパターンで歌った。これはアイルランドでパディ・キーナンとやったバージョンだ。

そして最後に自作曲「メモリー」

2部はハープのイントロから「山と川」をみんなと一緒に。そして「初恋/Down By the Sally Gardens」

そして「力を合わせて」今回は坂庭君の作曲ということを考慮に入れて高めのキーで歌った。そのままDa Slocket Lightへ。作者はTom Anderson 聞いた話によると、彼の生まれた村の灯りが彼の妻の死、そして時代と共に少しづつ消えていく…そんな淋しい光景から創り出された曲、と言われている。

そして珍しく「イムジン川」を歌った。希花さんがこういう歌をみんな一緒になって歌った時代があった、などということを知らないので、この際みんなで一緒に歌ってもらった。

それでも彼女の弟が少し変わった人物で、なぜか高石ともや、ピート・シーガーなる名前からグレイトフル・デッドまで知っている若者なのだ。

多分に大学の先生の影響らしいが、ベトナム語学科というところも非常に変わっている。そんなこんなで少し当時の反戦歌の話などで盛り上がったが、僕はどちらかというと、そういった運動よりも音楽のほうに傾倒していたので、あの時代に“共に闘おう”というような意識はさほどなかったかもしれない。それでも熱い時代だったことはよく覚えている。

そして北山さん繋がりで「雨に消えた音楽会」そのままJim Donoghue/ Road to Cashel/Neck Berryのリール・セットへ。

突然の僕からのリクエストで希花さんのコンサルティーナで、Boys of Ballysodare/Sean Sa Ceoを。不思議なことに日本でコンサルティーナを弾いている人たちの中から、こういったご機嫌なリールを聴けるシーンに出会ったことはまず無い。

その後はGoin’ Gone/Sunday’s Well/海の嵐/Water is Wideまで、歌と演奏をメドレーでつなげてみた。

その後Jim CroceのTime in a Bottle。 人生の切なさ、そして共に過ごす人の大切さをしみじみと歌った名曲だ。

最後に「朝の雨」そして、そのままThrough The Wood/Mamma’s Petで静かに。

アンコールにお応えして「疲れた靴」をみんなで一緒に歌っておわり。

打ち上げではいつものように森谷君の美味しいお料理が盛り沢山。楽しいお話も盛り沢山。

気持ちのいい一日を過ごさせていただきました。

一緒に歌っていただいたみなさん、どうもありがとう。森谷君、横澤さん、どうもありがとう。