大泉生活文化研究所 “スペース結” 久保田夫妻 そして、 秩父ホンキー・トンク 鈴木まーちゃん。
4月29日。東京では昼前にすでに25度に到達している。なのに僕らは熊谷に向かう。
そう。ご存知“あついぜ熊谷”だ。
熊谷には久保田さんが迎えにきてくれた。暑い、といえどもまだ知れている。でも「いやー、暑くなりましたね」という言葉がついつい口に出てしまう。
久保田さん、以前よりすこしふっくらされたようだった。でも相変わらずフットワークがいい人だ。無駄のない動きで、にこやかに僕らをスペース“結”まで運んでくれた。
ここで演奏するのは今回で2度目。はじめて寄らせていただいた時から…あれは3年くらい前かな、ここで演奏したいな、と感じてから、もう2回目だ。
木のかおりが素晴らしい贅沢な空間。なにも言うことは無い。早く楽器を出して弾きたくなってしまう処だ。
まず、冷たいコーヒーをごちそうになる。可愛い金平糖が添えられて、奥さんのセンスの良さがうかがえる。
まれかさんが「カメラ、カメラ」と騒ぐ。バッグをひっくりかえしているが、忘れてきたんじゃないだろうか。「あったー!」と喜んで2~3枚パチパチ。「あ!バッテリーがない。チャージャー忘れてきた」やっぱりどこをとっても内藤希花女史である。
久保田夫妻のお人柄で会場は超満員だ。演奏を始めるとやはり汗が出てくる。聴いてくれている人達も結構暑かったに違いない。
ハープの音色はこのスペースにぴったり。さわやかな空気を運んでくれる。
ご近所から自転車に乗ってやってきてくれた人達も、遠くから車を走らせてやってきてくれた人達も、電車を乗り継いでやってきてくれた人達も、みんなみんな有難うございました。
僕らはとてもいい時間を過ごせました。
そして、打ち上げでも、やはり暑くなってきたせいか、ビールがことのほか進みました。久保田夫人の飲みっぷりの良さにただただ驚く僕らでした。
久保田さんを囲むお友達も次から次へと…いやぁ、よく飲みました。
次の日、久保田夫妻の車で一路秩父へ。途中、お知り合いの方が営むレストラン“月のうさぎ”で食事。 自然食レストラン、という、ツァー途中には有難い食事だ。センスのいい料理の数々は大泉生活文化研究所のホームページで見ることができる。
久保田さんのおかげで、随分早くホンキートンクに着くことができた。鈴木まーちゃんが出迎えてくれた。
「秩父の小室等です」と彼を紹介する。実際、よく似ている…と僕は思う。
すぐにリハーサルを始めてしまう。久保田夫妻も少し付き合っていただいてから帰路に着いた。有難うございました。
鈴木まーちゃんはボーッとしているようだが、やることに抜かりは無い。ここで店を始めてもう何年になるだろう。ずっとマイペースで、潰れもせずに皆から愛され続けている“秩父の至宝”である。
時間が余ったので、まれかと散歩に出た。すぐ近くの皆野駅は映画「黄泉がえり」に登場した場所だ。
ちいさな待合室の壁に、随分昔からかかっているだろう注意書きがあった。汽車に持ちこんではいけない物の一覧だ。その中に「4、死体」というのがあった。驚いた。駅員さんに訊いてみた。彼曰く「いやー、随分昔からそのままなので…。よく分かりません」
ホンキー・トンクでも気持ちのいい音楽会ができた。
オープニングアクトの“おとさん”のさわやかな歌声に続いてスローエアーから演奏を始めた。
音響の近藤さんがいい音を出してくれている。まーちゃんの掛け声も聴こえてくる。アンコールも2度もいただいた。
遠方から間に合わないのに来てくれた人もいた。しっかり打ち上げに出席していた。昔からよく知っている人だ。
他にも沢山昔からよーく知っている人達。みんなまれかの演奏にノックアウトだ。こうして、昔の曲を懐かしむだけではなく、若い実力のある人と今に蘇らせることが僕のやりたいことのひとつだ。
そして、初めて聴いてくれるひとたちの度肝を抜くアイリッシュ。伝承音楽の大切さと、この音楽の可能性をふたりで拡げていくこと。
鈴木まーちゃん、場所を提供してくれて有難う。
そして、打ち上げ。まーちゃんのアイリッシュから、珍しく若いバンジョー弾きの登場まで、楽しすぎて5月になってしまいました。
大泉のみなさん、秩父のみなさん、どうも有難う。