先ず大泉町の久保田さんの所。今日からうんと寒くなるらしい。奥さんの典子さんもマスク姿で寒い中を出迎えてくれた。
ここも、もう何回目になるだろう。いつもいつも楽しいひと時を過ごすことが出来る。
それに美味しい物。
あんまりお世話になるので、今回は大変な打ち上げは無しにして典子さんに少しはゆっくりしていただくことにした。
僕らは楽器を置かせていただいた後、近所のブラジルマーケットでサンドウィッチを食べてスペース結に戻った。
もうお客さんを迎え入れる準備は万端だ。久保田さんもいつもながらニコニコして出迎えてくれる。
外はあまりに寒いのでみなさんにも少し早い目に入ってもらうことにした。
アコースティックだし、もう慣れた場所なので僕らにも余裕がある。
1部はO’Carolan’s Cupからスタート。今回も昨年のバースデイ・コンサート同様、歌を沢山歌った。
珍しいところではCalicoのCovering Ground からStockton’s WingのGolden StudそしてReconciliationのセット。
2部ではバンジョーも登場。お気に入りのWildwoodのバンジョーだ。ハープのソロもこの場所では格別にいい響きだ。
アンコールではリクエストがあった。その方は偶然2日前にスペース結のサイトを見て僕らが来ることを知り、足利からすっ飛んで来てくれたそうだ。
曲はアルバムThroughThe WoodからCrunkin’ Outのセット。
希花さんはこんな久しぶりの難曲、北極でもなんなくこなす。それが強いところだ。
終了後、やっぱり典子さんが美味しいカレーを作ってくれてあったので、少しだけと思い、いただいたのだが、あまりに美味しかったのでおかわりしてしまった。
いつもながらの久保田夫妻のおもてなしに感謝。そして寒い中いろんなところから聴きに来ていただいた方々に感謝です。
どうも有難う。
15日は北越谷おーるどタイム。いつもの椋野さんのお店だ。しかし、この日椋野さんが風邪でダウン。急遽奥さんがお店を切り盛りすることになった。
そして、この日は地元のハンマーダルシマー奏者である高橋康夫さんをゲストに迎えてのコンサートだ。椋野さんとの演奏も楽しみにしていたのだが、それはまたの機会、と言うことにして。
高橋さんは長年、日本に於けるハンマーダルシマーの草分けとして認識していたが、音楽を合わせるのは今回初めて。
自身のバンド「フェアリー ドクター」での活動はもう20数年にも及ぶ。
いつか一緒に演奏したいと思っていたが、なかなか機会もなく、そしてどこまでも控えめな人なので、今回無理を言ってやっと実現したわけだ。
僕らにとってハンマーダルシマーとの共演は初めて。僕自身は93年~95年くらいまでカリフォルニアの著名な奏者であるロビン・ピトリーとバンドを組んでいた経験があるが、もうずっと前のことだ。
今回高橋さんのおかげで改めてこの楽器の魅力に触れることが出来た。そしてアコンパニストとしての合わせ方も勉強になった。
誰が聴いても美しい音色だと思うだろうし、誰から見ても変わった演奏スタイルの独特な楽器だ。この楽器の特性を生かし、その世界に溶け込んでいくのは容易なことではない。
1部は僕と希花で30分ほど演奏。
休憩の間にこの楽器の一大イベントであるチューニングをしてもらう。90本ほどの弦がある。途中でチャチャを入れるわけにもいかない。
何をどんなに食べても太らない、という高橋さん。このチューニングのせいもあるかもしれない。
それはさておき、まずPlanxty Irwin / Planxty Fanny Powerでスタート。そして次はテンポを上げてWhiskey Before Breakfast / Ragtime Annie 本当は椋野さんのフィドルを交えてのはずだったがまた次回。
高橋さんのマンドリン演奏で「ブレットンダンス」これはロビンから教わった曲で僕と省悟の演奏から彼が学んだものだ。
次は軽くKilnamonaとGypsy Princessのバーンダンスセット。そして、ハンマーダルシマーをバックに「川のほとり」を唄わせていただいた。
次は、これも椋野さんにフィドルを弾いて頂こうと思っていたBanish Misfortune / Merrily Kissed The Quaker のジグ/スライドセット。
最後に「谷間の虹」を僕らなりのアレンジで。演奏の合間にいつ、どうしてこんな変わった楽器を始めようと思ったのか、などのお話もいろいろ聞くことができた。
今回3人で演奏してみて是非またこういう機会を持ちたくなった。アンコールでは急遽シーベッグ・シーモアを演奏することにしたが、これも急遽、それだけだと当たり前すぎるからInisheerから行こう、と試みた。
即座に応えてくれるのも長年の経験からだろうか、とても綺麗な心温まる音を響かせてくれた。
高橋さんを見ていると、長年、謙虚にこの楽器に接し、そして様々な音楽に触れてきた人だということが良く分かる。
次は元気いっぱいの椋野さんも交えて、僕らももっともっと沢山の曲を演奏したいものだ。
椋野さんの奥様、玲子さん、お疲れ様でした。そして高橋さんの奥様、直美さん、娘さんの楓さんも。そして足を運んでいただいた全てのみなさん、どうも有難うございました。