2019年5月25日 小田原 スパッツ

5月にしては暑い。テレビでも盛んに5月の過去最高を記録している、などと言っている。

最近は男性も日傘を…などと言っているが、やっぱりそれは無理。

格好よりも云々、という話ではないが、やっぱり無理。

何はともあれ、小田原のスパッツに着いて、古矢さん、早野さんと合流。

お店のオーナー、福田さんが来てくれるまで4~5分外で待ったが、古矢さんの日傘に入れてもらったら、あれ不思議。結構涼しいじゃん。

やっぱり日傘って効果絶大なんだ。

と言えどもこれをさして一人ではやっぱり無理。

そんなこんなでいつものように福田さんがてきぱきと用意をしてくれる。

今日は多くの人が運動会やら他のイベントやらで欠席、と聞いていたが、どうしてどうして、

お店は満席。

ここでも古矢、早野組の人望の厚さが伺える。

いつも何から始めてどんなものをやって、何で終わるか、そう、セットリストに悩む。

今日も初めての人が多くいるようだし。

取りあえず、Coleman’s March~Angeline the Bakerの少し落ち着いた曲でなおかつ、身体が動くようなテンポから始めてみた。

そして普段絶対にやらないLondonderry Air~Irish Washerwomanなどもやった。その気になると結構乗りのいい曲だが、やはり半分ジョークみたいな感じはどうしても否めない。

でも、大半の人は説明を聞いて「あーなるほど」と納得してくれるので、これからもどこかでやるかもしれない。

そう言えば、アンドリューも2~3年に一度くらいやると結構いい曲じゃん、と言っていた。

そして、オールドタイムやアイリッシュをいつものようにやって、終わりの方で久々に「別れの唄」も唄った。

後で知ったが、カントリーやブルーグラスをやりながら、やっぱりナターシャーをやっている、という人も数人来ていて、しかも生で見るのは今日が初めてなんていう人もいたので驚き。

更にコンサート終了後、入り口でポスターを片付けていた福田さんの知り合いがちょうど飲みに来て「今日はなにがあったの?」と聞かれたので「これこれ…」と言ったら、驚くことにナターシャーのコピーバンドを学生時代にやっていたという。

福田さんが変なの連れてきちゃいましたよ、といって5人ほどをぞろぞろ引き連れてくると、そのうちの数人は本当にナターシャーソングを唄っていたらしい。

「僕フラットマンドリンやってました。こいつがギターで…」なんて、ほとんど涙がでそうな感じでこちらもびっくり。

いろんな出会いがあるなぁ。

なんか楽しい一日でした。

音楽も自分たちなりに楽しみながら、ツボを得た感じで出来たし。

この頃は、僕らの演奏を聴いて「風景が見える」「空気の流れを感じる」などと言ってくれる人が増えてきているように感じるし、自分たちでもそれを感じることがある。

この音楽はやっぱり究極そういうものだろう。

ブレンダン・ベグリーと聴いた大西洋の波の音、パディやフランキーと過ごすパブでの喧騒、キアランと過ごす遠くで聞こえる牛の声以外物音ひとつしない夜、アンドリューと食べるハムサンドウィッチ、そしてみんなと一緒にひとつのリズムを紡ぎ出していく喜び。

そのすべてが僕らの体の中に入ってきているのかもしれない。

そんな音を今日、スパッツで皆さんに聴いていただいたのだろう。

暑い中、足を運んでいただいた皆さんに感謝いたします。

古矢さん、早野さん、福田さん、そしてスパッツのスタッフの皆さん、有難うございました。